ar ページ14
裕翔のおかげで、だいぶ体調が良くなって、楓も伊野尾家から帰ってきた。
俺のこと忘れてたらどうしようって少し心配だったけど、相変わらずの甘えん坊で安心。
「裕翔、いっぱい迷惑かけちゃってごめんね」
『迷惑じゃないって。俺、大ちゃんのためならなんだってできるんだから』
「...うん、ありがとう。...楓もきっと寂しかったよね、ごめんね」
『う、あ!きゃはっ』
途端に笑顔になった楓の頬をぷにぷにと触った。
今でもたまに、辛かった時期のことを思い出す。
また楓が怖くなったらどうしよう。
育てられなくなって、裕翔にも捨てられたら。
そんな考えがよぎる度に、楓を抱っこして、あやして、自分の愛を確認する。
楓はちゃんと可愛い。
大好きで、かけがえのない、たった1人の俺の息子だって。
「裕翔」
『ん?』
「楓に出会わせてくれてありがとう」
裕翔は一瞬きょとんとしてから笑った。
『...こっちのセリフ』
一生このまま、幸せでいられますように。
その夜は楓を真ん中にして、同じベッドで3人川の字で寝た。
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ma(プロフ) - 続き楽しみにしてます🙌 (3月15日 21時) (レス) @page19 id: 28bedf01b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:志乃 | 作成日時:2022年7月5日 8時