8 ページ8
次の日、目を覚ますと、いつも隣で寝ている寝坊助はいなくて。
"今日朝から会議が入ったから先に出ます"
汚い字で置き手紙。
...謝ろうと思ってたのに。
なんで今日に限ってちゃんと起きてんだ、寝坊助。
少しふてくされながらいつものように準備を進める。
何気なくスマホを見ると、LINEが来ていた。
「...伊野ちゃんだ」
伊野ちゃんおはよう。昨日濡れてたけど風邪ひいてない?俺、明後日までこっちにいるけど...会えないかな
その文面を読みながら、頭には大貴が浮かんでいた。
彼氏の浮気を疑っておきながら、男性と2人で会ってもいいのか。
既読をつけたまま迷っていると、それを察してくれたのか、伊野ちゃんからまたLINEが来た。
伊野ちゃん大事な話があって
A大事な話?
伊野ちゃん割と深刻な
その後にお願い!というスタンプが送られてきて。
あんまり深刻に見えないけど...。
A分かった。今日の19時なら
そう返信すると、ありがとう!というスタンプ。
私はくすっと笑ってLINEを閉じた。
39人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:志乃 | 作成日時:2021年8月15日 15時