Tasty U【×arin】 (ページ11)

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「ただいま」

「おかえり。遅かったね」

「うん、ちょっとね...今日も作ってくれたの？」

この匂いは、オムライスか。

「昨日はAの好きなやつだったから、今日は俺の」

食べよ、と大貴はお皿をテーブルに運んだ。

「待って」

「ん？」

「食べる前に聞きたいんだけど」

やっぱりはっきりさせておきたくて。

「ゆきって人と、出かけた？」

「え、なんで...」

大貴の顔から笑顔が消える。

「ねえ、誰から聞いたの？」

「なんで二人で出かけたの？」

「それは...」

「答えられないの？」

大貴は黙って椅子に座った。

私もテーブルを挟んで正面に座る。

「いつかわかるよ」

「浮気だって？」

「浮気じゃない！絶対！」

いつもなら信じられるのに。

「じゃあなんで理由答えられないの？」

「色々あるんだよ...」

こんなに隠されたら信じられないよ...。

「もういい。寝る」

「え、オムライスは？」

「そんな気分になれると思う？」

私はそう言い放って寝室に入ってしまった。