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やがて、慧が大きくあくびをした。






そりゃ、入院してからはいつもこれくらいの時間に寝てるんだろうし、眠いよな。







「眠いの?寝る?」





伊「んーん...終わるまで...寝ない...っ」





「でもみんな、深夜までは飲むだろうし」







まだ9時くらいだから、あと2時間は飲むだろう。






伊「んぅ...眠くない...し...」







言いながらもゆっくり慧の目が閉じていく。






完全に閉じたと思ったら慌てたように目を開けた。







伊「やだ...寝ない...」





俗に言う、こっくりこっくり、ってやつ。






かわいい。お人形さんみたい。






肩の辺りを一定のリズムで叩いてあげると、やがて寝息を立て始めた。








リクライニングを下げて、みんなに話しかける。






「ごめん、慧寝ちゃったから電話切るね」






有「えええ!伊野ちゃん寝ちゃったのお!?」






既に酔っ払った様子の有岡くんが声を上げる。







山「大ちゃんうるさい、伊野尾ちゃん起きちゃうでしょ?」






ほんっと仲良いなあ...。





慧が寝たくない気持ちも分かる。








山「Aちゃんもゆっくり休んでね。おやすみ」







「ごめんねみんな、お先に失礼します。おやすみなさい」








私が言うと、みんなおやすみー!と手を振ってくれた。

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作者名:志乃 | 作成日時:2021年4月27日 10時

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