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次の日には酸素マスクも取れて、リクライニングを上げて話せるようになった。
そしてJUMPの食事会の日。
開始時間が慧の面会時間を超えていたから、その日は泊まらせてもらうことになった。
なぜか病室に泊まることに厳しくて、その日もぎりぎりでOKがもらえた。
伊「あ...電話きた...」
電話に出ると、いきなりJUMP全員が映った。
マネージャーさんの車の中で、中島くんが助手席から自撮り棒を使って撮っているようだ。
こちらもスマホスタンドに置いて、ビデオ通話に切り替える。
有「うおっ映った!伊野ちゃーん!!」
有岡くんの声を皮切りに、みんながわーわーと騒ぎ出した。
伊「みんな...っうるさい...っ笑」
中「ちょっとみんな、伊野ちゃんがうるさいってよ、しー...!」
中島くんが言うと、みんな「あっ」と口を押さえた。
それを見て慧がくすくすと笑う。
伊「今から...どこ行くの...っ?」
中「どこ行くんですか薮くん!」
薮「俺かよ!笑えっと、今からお寿司屋さんいきまーす!」
伊「なんでみんな...バラエティノリなの...おもしろ...っ笑」
慧を元気づけようとしているのか、バラエティの収録のようなテンションで会話が進んでいく。
と、有岡くんが鞄から何か取り出した。
伊「大ちゃん...何それ...?」
有「ビデオカメラ。記録しとこうと思って」
そう言って、有岡くんはこちらにカメラを向けた。
慧はふわっと笑ってスマホに手を振る。
知「そう言えば、伊野ちゃんご飯食べたの?」
伊「食べたよ〜...っ今日ね...トマトスープだった...っ」
「久しぶりに完食できたんだよね」
私が言うと、慧は嬉しそうに頷いた。
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作者名:志乃 | 作成日時:2021年4月27日 10時