神様は綺麗な花を摘む。2 (ページ22)

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それからは毎日が闘いだった。

病室に行けば、慧は布団を頭まで被っていて。

慧、と声をかけても、ふるふると首を横に振る。

「気持ち悪いね...」

伊「んぅ...むり...う...っ」

慧がガバッと起き上がって、横のバケツを手に取った。

伊「ｵｴ...ｯ！...はあ......ｵｴ...ｯｹﾎ...ｯ」

落ち着いてからうがいをしようとする手が震えていて、私は背中を擦りながらその手を支えた。

伊「はあ、も、大丈夫...」

そう言いながら、また布団を被ってしまう。

副作用のせいで眠くて仕方ないのに、頭痛と吐き気で眠れないんだって。

寝不足で余計に吐き気も増して、かなり辛いみたい...。

「ねえ、慧やっぱり、」

伊「1週間...経ったら...分かるから...ね...っ」

慧は布団から少しだけ顔を出して、力なく笑った。

1週間。

1週間試して、効果があれば続行、なければやめるらしい。

正直苦しそうな慧を見るのは辛い。

もうやめてほしいって、思ってしまうけど。

伊「俺...Aと一緒に...生きたいんだ...っ」

そう言う慧を止めることは私にはできなかった。