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ある日、主治医の先生がカルテを持って部屋に入ってきた。







医「伊野尾さん、一つお薬試してみませんか?」




伊「お薬?」






医「効く確率は50%なんですが、効けばかなりの効果があります。検査結果が一定の数値を満たしていないと使えないので今まで使えなかったんですが...」









使います、と慧が答えようとした時。





先生は少し顔を曇らせた。







医「ただ、このお薬副作用がきついんです。頭痛、吐き気、眠気が出る場合が多くて」









50%の確率で、副作用に苦しめられるだけでなんの効果もない。






でも、慧は俯いて考えていた顔を上げた。






伊「効けば、余命長くなりますか?」




医「はい。最初にお話しした通り、伊野尾さんの病気は完治は望めませんが、延命治療はすることができます。このお薬はそれをかなり助けてくれますよ。

...効けば、ですが」









慧が私の顔を見る。





どんな顔をすればいいのか分からなかった。






慧には長く生きて欲しいけど、苦しんで欲しくはない。







それでも慧は先生を見て微笑んだ。








伊「使います。使わせてください」









先生も微笑んで頷いた。

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作者名:志乃 | 作成日時:2021年4月27日 10時

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