ふたり。新生活8【in×ym】

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後日、2人で時間を作って産婦人科に行った。








『検査薬にも間違いはあるって言うもんね...でもあの後何回やっても陽性なんだよ...あぁ、どうしよう...っ検査して陰性って言われたら、』




「涼介落ち着いて笑」







診察室に入るギリギリまで涼介はずっと泣きそうな顔でソワソワしていた。





検査が終わってからもそれは同じで。





春樹の時と全然違って、少し笑ってしまう。








やがてまた診察室に呼ばれた。





ぎゅっと俺の手を握る涼介の手はこれまでにないほどに震えている。







『検査の結果ですが』





助産師さんがにこにこして言った。







『おめでとうございます。3ヶ月ですね』




『さんか、げつ...っ？でも、先月も検査薬陰性で...っ』



『検査薬は必ずしも正確じゃないからね』





そう言う助産師さんを見て、涼介の顔がぱあっと明るくなった。







「よかったね、涼介！」




『うん...っほんとによかったぁ...っ』






『エコー見ましょうね』







涼介が満面の笑みで頷いて、台に横たわった。




助産師さんがお腹にエコーを当てる。







『ほら、これが赤ちゃん』





「わぁ...」






春樹の時以来に見た、エコー。




ほんとに、赤ちゃんいるんだ...。







最後にエコー写真をもらって、産婦人科を出た。








『ねえ慧』



「ん？」





『大ちゃんに報告しに行きたい』







「あぁ、そうだね、行こっか」








そう返すと、涼介はまた俺の手をぎゅっと握った。





その手はもう震えていない。







嬉しいね、涼介。

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