ふたり。-Another Story- 2

心配のお話 ページ25

yt side






「大ちゃん！おはよ！」




『ん...』






カーテンを勢いよく開けると、大ちゃんは気だるそうに寝返りをうった。






「いい天気だよ！ほーら、起きて！...大ちゃん？」







大ちゃんの顔を覗き込むと、真っ赤で。





息も少し荒い。






「...大ちゃん、体調悪い？」




『悪くない...っ』






「俺に嘘つかないでよ」







俺は抵抗する大ちゃんの脇に体温計を突っ込んだ。





鳴るのを待ってる間におでこに手を当ててみても、やっぱり熱い。






やがて体温計が鳴って見てみると、38.7℃だった。








「大ちゃん、熱あるね」




『ん...ないもん...』





「体温計で計ったんだからあるの。大人しく俺に看病されてなさい」








俺が言うと、大ちゃんはそっぽを向いてしまった。





正直、真っ赤な顔で、うる目でそっぽを向かれると、






「...かわいい」




『は？何がだよ...』




「あ、声出てた？」







そうやってふざけてみるけど、いつもの大ちゃんの元気はなくて。





心配だ...頑張って看病しなきゃ...。

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