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保育園に行くと、春樹は保育士さんと2人で絵を描いていた。
「すみません、遅くなって」
『いえいえ。春樹くん、お父さん来たよ』
保育士さんが春樹に呼びかけると、春樹がばっと顔を上げてこっちをじっと見つめた。
分かるよ。分かる。
なんで涼じゃないの?の顔だよね。
『けえ...?』
「涼ね、お腹痛い痛いなんだって。今涼と一緒にいたら春樹もお腹痛い痛いになっちゃうから、帰ってからもぎゅーは我慢しようね」
『う...』
あまり分かってないかもだけど、頷いてくれた。
家に帰ると、トイレから苦しそうな声が聞こえた。
とりあえず春樹を子供部屋に入れる。
トイレを開けると、涼介が便器にうつ伏せに寄りかかっていた。
「涼介、」
『ん、あ...ごめ、ね...』
「いや別に謝ることじゃないけど...」
『な、んで...』
「ん?」
はあはあと息切れしながら涼介が振り向いた。
『なんで、そんなに...イライラしてんの...っ』
「は?」
涼介がびくりと肩を震わせる。
『ごめ、なんでもない...っう...っおえ...っげほ...っはあ、慧、移るから...あっち行って...っ』
なんでこんなに冷たい態度とっちゃうんだろう。
まあ、春樹にご飯作らなきゃいけないし。
お風呂入れて着替えさせなきゃいけないし。
部屋の片付けも残ってるし。
自分に言い訳をして、俺は無造作にトイレのドアを閉めた。
「はあ...」
今日、ため息ばっかだな...。
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志乃(プロフ) - あむむさん» ありがとうございます!楽しんでいただけるように頑張ります! (2021年5月30日 1時) (レス) id: e83845d39d (このIDを非表示/違反報告)
あむむ(プロフ) - ワンオペのお話をリクエストした者です!志乃さんのペースで。陰ながら更新応援してます! (2021年5月30日 1時) (レス) id: 903b9f921a (このIDを非表示/違反報告)
志乃(プロフ) - しずかさん» 楽しんでいただけてよかったです泣 (2021年5月15日 18時) (レス) id: e83845d39d (このIDを非表示/違反報告)
しずか(プロフ) - 心配のお話をリクエストした者です。書いて頂いてありがとうございました(^-^) とても楽しく読ませてもらいました! (2021年5月15日 18時) (レス) id: 89d76c4737 (このIDを非表示/違反報告)
志乃(プロフ) - あむむさん» リクエストありがとうございます!頑張って書きますね! (2021年5月4日 23時) (レス) id: e83845d39d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:志乃 | 作成日時:2021年2月7日 21時