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いないの？
Aは面の下で顔をしかめる。
先程から戸を叩いているのだが、中々出てこないのだ。だからと言っていないから嫌、というわけでは決してない。なかなか出てこないからと言って顔をしかめたわけではない。
ここの家主はどこ？ 刃こぼれした状態で任務に行ったの？ 馬鹿なの？
あたしは苛立っているのかもしれない。
刃こぼれした状態ではまともに鬼を狩れないだろう。刀が折れてしまうかもしれない。それが許せなかった。刀鍛冶がどんなに、どんな思いで刀をうったか、それを知っているから苛立っているのかもしれないかった。
「なに、さっきから」
戸が開いた。何の前触れもなかった。戸を開けた主は五月蠅い、と続ける。明らかに怒っている。
「それはすみません。あの、鬼殺隊の方ですか？」
声の主が眉を上げたようだ。なにぶん、日が暮れきってしまい、あたりは暗く相手の顔が見えないのだ。それは相手も同じだと思うが。
相手がそうだけど、と言う。少し警戒をしているのがわかる。
相手が警戒するのも無理はなかった。鬼殺隊は政府に認め
あと、知っているのは鬼から救ってもらった人と刀鍛冶、それと富士の花の一族のみだ。
Aは相手の警戒心を解くようにゆっくりとお辞儀をする。
「お初にお目にかかるかもしれません。
この度は刃こぼれした刀を直しにまいりました。そう言い終わると同時に頭を上げる。その時、雲に隠れていたのか、月が顔を出した。
旨い物語の様に満月、というわけではない。もし満月だとしてもAは可笑しなお面をしている。三日月であった。うすいうすい三日月。それでも、隠れて時とは比べ物にならない程あたりが明るくなった。
「――――あ」
おまえか、そう思った。それと同時に
相手もそれを思ったのだろう。顔をしかめる。
やっぱりあたしコイツ嫌いだ、好きになれん。仲良くなれん。
「どうも今晩はときとう様」
Aはこの間はどうも、と嫌味を付け加えた。相手は時透無一郎、Aが周についてきてたどり着いたのが時透邸だったのである。
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(*´ω｀*)＜消しゴムクイーンＰＣアカ(プロフ) - かかすさん» コメントをしてくださって、ありがとうございます！ 面白いと言ってくれて嬉しい限りです。応援にこたえられるように頑張りますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました！ (2020年3月4日 14時) (
レス) id: b53efceb36 (このIDを非表示/違反報告)
かかす(プロフ) - とっても面白いです、応援してます！ (2020年3月3日 23時) (レス) id: cb1c312403 (このIDを非表示/違反報告)
(*´ω｀*)(プロフ) - Decemberさん» コメントだけでなく、ほめちぎってくださるとは！ ありがとうございます。これからも頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。読んでくださってありがとうございました。返事を書くのが遅くなって申し訳ありません。 (2020年3月1日 19時) (レス) id: b53efceb36 (このIDを非表示/違反報告)
December(プロフ) - とても面白いです！心の動きも、時代風景も、知識あってこそ書けるものだァ！素敵だなァ！と思いました。こんな素敵な作品に出会えて嬉しい限りです。(;_;) (2020年2月13日 23時) (レス) id: 8a83f8152c (このIDを非表示/違反報告)
消しゴムクイーン(プロフ) - 原ひーさん» 失意しました。ご指摘ありがとうございます。 (2020年2月1日 9時) (レス) id: 737d873cb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：(*´ω｀*) x他1人 | 作成日時：2019年11月3日 17時
