95話 ページ3
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【Aside】
＿＿＿＿１２月上旬。
マフラーに顔を半分埋めて、手をこすり合わせて温めるように白い息を吹きかけた。
貴「うぅ〜…秋田寒い…」
現在地、秋田県。陽泉高等学校、体育館前。
ＩＨでは３位という成績を収めた強豪校。
夏と同じく、俺は偵察に回っている。
陽泉高校も既にＷＣ本戦出場が決定していた。
というか、予選が全て終わったから全国出場校は既に決定したんだけど。
貴「確か…新戦力がいるんだっけ？」
端末を操作して、既に連絡をとっておいた敦君に「ついたよ〜」と俺の名前の入ったスタンプを添えて送る。
動くクマのスタンプだよ。可愛いよね。
みんなの周りも持ってる人多くない？
紫「Aちん、いらっしゃ〜い」
体育館の扉を開けて顔を出す敦君。
練習してても流石に寒いのかな、鼻が赤くなってる。
そう思って体育館の中を覗くと、他の部員たちは半袖で汗を拭いながら練習していた。
貴「…敦君、練習うまいことサボってるでしょ。今の俺の連絡もすぐに気づいたし」
紫「俺そんなことしないから、負けるのイヤだし。Aちんの連絡にすぐ気づけるように、みんなと別メニューの練習にしてもらっただけ」
それもそうかと納得して「俺のために練習時間削らせちゃってごめんね」と謝る。
そしたら「練習キツイだけだから大丈夫」と返ってきた。え？やっぱりサボりたいだけじゃない？？
体育館に入る前に一礼。
転がしてきたキャリーケースを持ってくれる敦君に礼を言いつつ、練習を見ている監督さんの横につく。
長く黒い髪の毛の、とても綺麗な人。荒木雅子監督。
………元ヤンらしいけど。
紫「まさ子ちん、Aちん来たよ〜」
貴「洛山高校１年、紺谷Aです。本日は偵察を受け入れていただき、ありがとうございます」
荒「監督と呼べ、紫原。…京都からの移動、大変だっただろう。紺谷と呼べばいいか？」
貴「できれば、Aと呼んでいただけると…」
そう言うと、荒木監督は優しく微笑む。
…やっぱり綺麗な人だなあ。
と、和んでいると突然眉間にシワが寄り。
荒「そこ足止まってんぞ！サボんじゃねぇ！！」
…………ぜひ姐さんと呼ばせていただきたい。
まあこの後「まさ子姐さん」と呼ばせてくれって言ったら全力で断られた。なんでだ。
移動して疲れてるだろうからと見学させてもらうことに。
今日は敦君の部屋に泊まって、明日は練習に参加する予定である。
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千椛(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！！お気に入りです😊 (2022年2月22日 13時) (
レス) @page5 id: 5a2d0a48cd (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 氷食症さん» ありがとうございます（ ; ; ）かなーり更新頻度低めですが頑張りますのでよろしくお願いします！！！ (2020年7月11日 18時) (レス) id: 321388bd3c (このIDを非表示/違反報告)
氷食症(プロフ) - 続編おめでとうございます！とても面白くて更新を楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2020年7月9日 0時) (レス) id: cf84e89374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやの | 作成日時：2020年6月27日 18時
