90話 ページ44
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朝起きたら仕事に行く父さんを見送って、母さんが作ってくれた朝ごはんを食べて。
学校に行ったら友達が待っていて。
家に帰ったら夜ごはんを食べながら、母さんと父さんに学校のことを話して。
そんな毎日が、とっても幸せだったのに。
そんな学校での毎日が、突然すっぽり抜け落ちて。
＿＿＿＿みんなが口を揃えて言うのだ。
貴「俺はおかしいんだよ！変なんだよ…っ！」
どんなに否定しても、誰もわかってくれない。
それどころか勉強でもスポーツでもはっきりと優劣がつくようになり、周りよりも優れていると自覚することが多くなった。
それは俺の否定を塗り潰してしまうほどのモノであり。
おかしいのはやはり俺なんじゃないかと思わざるを得なかった。
ぼろぼろと、止まることなく溢れ続ける涙。
それを目の前の男の子が…赤司くんが、優しく
赤「お前はおかしくなんかないよ」
眉をしかめて苦しそうに歪められている顔が目に入った。
俺の話を聞いて、まるで自分が痛いとでも思っているかのような、そんな顔だった。
貴「なに、それ…変なの…なんでアンタがそんな苦しそうな顔してんの…」
赤「さあ…なんだか、他人事に思えなくてね」
貴「………やっぱり変だよ、アンタ」
これまでとは全く違う反応に戸惑いを隠せずに吐き捨てるようにそう言うと、苦しそうな顔は一変し、面白そうにくしゃりと笑った。
赤「まあ、お前が変だろうと変じゃなかろうと、どっちでもいいよ」
貴「……………は？」
そして、俺の気の抜けた声に更に笑みを深める。
びっくりしていつの間にか涙の止まった俺に、笑顔で言うのだ。
赤「だって、俺も変なんだろう？」
ずっと、嫌だと思っていた。
他人と違うことが、受け入れられなかった。
おかしいと、変だと言われることが嫌でたまらなかった。
俺は自分が嫌だと感じる言葉を掛けてしまったというのに、目の前のコイツはそれが嬉しいと言う。
俺は他人と違うことがこんなにも嫌なのに、
コイツはそんな俺と同じことが嬉しいのだと。
たったそれだけで、こんなにも救われるなんて。
貴「…ふふっ、ふふふふふ」
赤「………そういうところがおかしいって言われてるんじゃないのか」
貴「Σ酷い！さっきの感動したのに！」
この人に言われる「おかしい」は、嫌な気持ちがしない。
【Aside end】
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あやの(プロフ) - RiRさん» わああ！更新再開して初めてのコメントいただけてとても嬉しいです（；＿；）ありがとうございます！のんびり更新で申し訳ないですが、楽しんでいただけるように頑張ります（＾Ｏ＾） (2019年10月4日 13時) (
レス) id: 194bfbd275 (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とても面白いお話をありがとうございますm(_ _)m続きがとても気になりますのでぜひ私に続きをお恵みください！更新をお待ちしております (2019年10月1日 18時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 刹那さん» ありがとうございます！２年越しにはなりましたが、のんびりと更新再開していきます（＾Ｏ＾） (2019年6月5日 18時) (レス) id: 194bfbd275 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - とっても面白いです！更新待ってます！ (2017年3月19日 2時) (レス) id: 7c1d45a73f (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 誄さん» わああっ そう言ってもらえると本当に嬉しいです（；＿；）ノロノロ更新ですが続けさせてもらいます！ありがとうございます！ (2016年12月19日 11時) (レス) id: 2ac38d71af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやの | 作成日時：2016年5月12日 21時
