60話 ページ14
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【火神side】
俺から誘った1on1。
てっきり断られるかと思っていたが、むしろ好戦的な姿勢を見せたA。
鼻を貫くのは"強者"へと変化したソイツの"におい"。
ぞわり、身体が震えるのがわかった。
それは目の前のコイツも同じで。ボールを持って構えるAを見て、俺も腰を落とした。
対峙するとよくわかる。
コート上で放つ絶対的な存在感。
相手すらも圧倒的に呑み込んでしまう雰囲気。
＿＿＿＿それらはエースと呼んでも遜色ないモノ。
きっとコイツならどこの学校へ行ってもエースを張れるのだろう。
それこそ
……………間違いなく俺じゃねえ。
全くコイツの実力も手の内もわからない以上、下手にこちらから仕掛けるのは危険だ。
集中しろ。神経を研ぎ澄ませ。
コイツの動きに反応できるように……確実に。
刹那、重心を傾けたA。
それに反応するが、そのまま動かず。
動かないのかと、ひとつ息を吐いた瞬間、前へとドリブルを突き出した。
火「……っ！」((ピキッ
反応が遅れた俺を見て口元を歪ませるA。
＿＿＿＿Aが攻め込んできたのは、俺が痛めていた右足のサイドだった。
火「(わざとこっちを突きやがったのか…！)」
貴「(………怖いなあ。今のは大輝の【野生】に近いモノじゃないか)」
俺の方をチラリとみたAは、がっかりしたような、呆れたような、嘲るような。そんな顔で俺をみた。
「所詮お前はその程度か」とでも言っているようで。
火「______ッ！」
俺は黄瀬だって、緑間だって倒した。
なのに、なんでこんなにも弱い。
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5本勝負の1on1を終えた。結果は俺の惨敗で、全てにおいて敵わずに。
コートに座り込み、肩で息をする俺に歩み寄るA。
貴「ねえ、火神君。何か勘違いしてるんじゃない？
涼ちゃんに勝った？……誰からのパスを受けて？
真太君に勝った？……誰にチームを教わって？
わかるよね、"君だけ"の力で勝ったんじゃない。
______思い上がるのもいい加減にしなよ。
君は独りじゃまだ弱いんだからさ」
そう言った瞳は、酷く冷たく。
孤高の主、それに従うのが【
主人が孤独。ならその
火「(………お前も、孤独、なのか？)」
冷たい瞳は哀しみを孕んでいて。
その理由が、何となくわかった気がした。
【火神side end】
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あやの(プロフ) - RiRさん» わああ！更新再開して初めてのコメントいただけてとても嬉しいです（；＿；）ありがとうございます！のんびり更新で申し訳ないですが、楽しんでいただけるように頑張ります（＾Ｏ＾） (2019年10月4日 13時) (
レス) id: 194bfbd275 (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とても面白いお話をありがとうございますm(_ _)m続きがとても気になりますのでぜひ私に続きをお恵みください！更新をお待ちしております (2019年10月1日 18時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 刹那さん» ありがとうございます！２年越しにはなりましたが、のんびりと更新再開していきます（＾Ｏ＾） (2019年6月5日 18時) (レス) id: 194bfbd275 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - とっても面白いです！更新待ってます！ (2017年3月19日 2時) (レス) id: 7c1d45a73f (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 誄さん» わああっ そう言ってもらえると本当に嬉しいです（；＿；）ノロノロ更新ですが続けさせてもらいます！ありがとうございます！ (2016年12月19日 11時) (レス) id: 2ac38d71af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやの | 作成日時：2016年5月12日 21時
