58話 ページ12
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【リコside】
空気が沈んでしまったことに気を遣ったのか、A君は無理矢理に話を切って体育館の隅に座っている。
みんなが練習を始めるのを横目で見ながら、私はその隣に腰かけた。
そこからA君と色々な話をした。
自分の高校のバスケ部の話。彼が洛山のバスケ部だと聞いた時は驚いた。
噂の【
洛山高校には生涯着いていくと決めた人…【キセキの世代】主将の赤司君がいくから、そこに進んだらしい。
他にも赤司君とは幼稚園の頃に親同士の関りで出会ったとか、小学生の頃からバスケがうまかったとか。
あと中学生の頃は生徒会長も務めていて…
…あれっ 赤司君の話ばかり？
リ「京都の学校じゃ寮生活かしら？私のパパは心配性だから絶対にできないわ…；」
そう言うと、A君の顔に一瞬影が差す。
しかしそれも瞬きをした次の瞬間には笑顔に戻っていて。
貴「京都では征ちゃんの別宅で居候させてもらってます。
親は…というか、心配してくれる人はいないんです。俺、小さい頃に両親亡くして。唯一の親族だった祖母も中学生の時に」
リ「…！そ、そういうつもりじゃ…！」
貴「わかってますよ。大丈夫です！」
笑顔で大丈夫だと言うA君。
それでもその表情は何処か…
リ「………なんで笑うの？」
貴「…え？」
少しの間だけども、話していてわかった。
A君がどれだけ赤司君のことを尊敬し、大切に思っているか。
その中から汲み取ったのは、
＿＿＿赤司君への異常なまでの執着、そして心酔。
リ「哀しいんじゃないの？」
幼い頃に両親を亡くして。
リ「辛いんじゃないの？」
唯一の親族である祖母さえも亡くし。
リ「苦しいんじゃないの？」
自分の力を理解されずに。
リ「それでもそうやって笑うの？」
何があっても、何もなかったかのように笑い続けて。
リ「それであなたは幸せなの…！？」
ふっと笑顔の仮面を外した彼は、迷うことなく。
貴「征ちゃんは俺に生きる意味を与ええくれた、たった"
「だって征ちゃんが俺にそう望んだんだから」と言い切る彼は、少し淋しそうに見えて。
＿＿＿『征ちゃんのために』
その言葉はまるで、呪いのようで。
【リコside end】
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あやの(プロフ) - RiRさん» わああ！更新再開して初めてのコメントいただけてとても嬉しいです（；＿；）ありがとうございます！のんびり更新で申し訳ないですが、楽しんでいただけるように頑張ります（＾Ｏ＾） (2019年10月4日 13時) (
レス) id: 194bfbd275 (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とても面白いお話をありがとうございますm(_ _)m続きがとても気になりますのでぜひ私に続きをお恵みください！更新をお待ちしております (2019年10月1日 18時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 刹那さん» ありがとうございます！２年越しにはなりましたが、のんびりと更新再開していきます（＾Ｏ＾） (2019年6月5日 18時) (レス) id: 194bfbd275 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - とっても面白いです！更新待ってます！ (2017年3月19日 2時) (レス) id: 7c1d45a73f (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 誄さん» わああっ そう言ってもらえると本当に嬉しいです（；＿；）ノロノロ更新ですが続けさせてもらいます！ありがとうございます！ (2016年12月19日 11時) (レス) id: 2ac38d71af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやの | 作成日時：2016年5月12日 21時
