33話 ページ35
【Aside】
大ちゃんの手を引っ張り、体育館へ向かう。
青「なぁ、どこに向かってんだ？」
貴「え？体育館に決まってるじゃん。さっきの話の内容から察してよね。バカなの？」
青「いや、バカなのお前！！今向かってる方向、体育館と真逆なんだけど！？」
その言葉にぴたり、足を止めた。
羞恥からくる熱が頬を赤く染める。
そりゃそうだ。初めて来た学校の体育館の位置を知ってるはずがない。
だからって正反対に行く俺って…
貴「べっ 別にわかってたんだからね！///」
青「なんでツンデレ風なんだよ」
今度は逆に、大ちゃんが手を引いて前を歩く。
目の前に見える背中は大きかった。
………もうちょっと縮めばいいのに、巨人め。
そういえば、と俺は自分の服を見る。
貴「ねぇ、大ちゃん。俺、まだ着替えてない」
今は私服だ。
Ｔシャツの上にUVカット効果のある薄手のカーディガンを羽織っている。首にはシンプルなシルバーネックレス。
下は緩めの7部丈のスラックス。靴はスリッポンと動きやすい格好だ。
だからと言って、バスケをする格好には向かない。
青「あ？体育館で着替えりゃいいだろ」
貴「人に肌見せるのあんまり好きじゃないんだけど」
青「女子かよ」
貴「それ千尋君にも言われた！！」(7話参照)
「そんじゃ舞台裏で着替えろ」と言う言葉に納得。
体育館へ向かう足を速めた。
貴「そういえば、黒ちゃんとの試合お疲れ様。
………火神君、どうだった？」
ぴくりと反応する大ちゃんからは微かな動揺が読み取れた。
青「………あんな淡い光じゃ、テツの力を引き出すことなんざできねぇよ」
貴「ふぅん？黒ちゃん取られて悔しいんだ？」
青「そういうわけじゃねぇ。…ただ、あそこじゃ宝の持ち腐れだ」
すっと目が細められる。
それはまるで、なにかを思い出し、懐かしんでいるようで。
貴「…随分と気にかけてるみたいだね。
あの日、黒ちゃんを突き放したのは自分のくせに」
黙り込む大ちゃん。俺を引っ張る手に力がこもった。
心なしか纏う雰囲気も暗い。
その様子を見て肩をすくめる。
貴「ごめんって。ちょっとイジメすぎだよ」
青「…1on1。5本でチャラだ」
貴「げっ それはナシでしょ！俺、疲れてんの！」
青「どうせ1本しかやらねぇつもりだったんだろ。付き合え」
気は進まないが、流石にさっきのは俺が悪かったから渋々了承した。
【Aside end】
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あやの(プロフ) - らいらさん» グダグダな文なのに文章力があると言ってくれて嬉しいです！試合となるとたくさん人数も出てくるので、わからなくなると困るなと台本書きにしてあります(^^;; 台本書きで書き続けてるのでこの作品はこのまま書き進める予定です！コメありがとうございます！頑張ります！ (2016年5月13日 7時) (
レス) id: 2ac38d71af (このIDを非表示/違反報告)
らいら(プロフ) - 作者さんこれだけ文章力あるなら台本書きじゃなくても良いと思います……！名前なくても伝わるし、もったいない気が…。出しゃばってごめんなさい。この作品、大好きです！頑張ってください！ (2016年5月13日 0時) (レス) id: 9beecf50a9 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 飛鳥さん» 今回の夢主君みたいなキャラは初めて書くのでそう言ってもらえると嬉しいです(^^)亀更新ですが更新頑張ります！ (2016年4月25日 19時) (レス) id: 2ac38d71af (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥 - 夢主君凄く気に入りました♪今後の内容も気になります。更新頑張って下さい_(._.)_応援してます(^-^ゞ (2016年4月23日 13時) (レス) id: a56b4ade72 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - まゆさん» スイッチが入ると頼りになるけど、普段はちょっと人をおちょくるのが好きな子供っぽいキャラを目指してます！ww (2016年2月20日 1時) (レス) id: 2ac38d71af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやの | 作成日時：2015年12月31日 21時
