【黒バス】孤高の君に忠誠を【洛山】

30話 ページ32

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【Aside】



キャリーバッグをコロコロと転がしながら、携帯端末のナビを見て歩く。現在地は東京だ。



貴「んん"っ…引き受けたのは俺だけど、6校も偵察するのはハードだよなぁ」



あの後、海常は午後の練習があったが、東京の方へ偵察に行くからと言って断った。

武内さんもそれなら、と了承してくれた。

別れてすぐに東京行きの新幹線へ(駅まで涼ちゃんに送ってもらった)。







向かうのは桐皇学園。

【キセキの世代】エーススコアラーである青峰大輝を獲得した高校。

最近は全国から有望選手を集めて力をつけており、今回、初の全国大会(IH)出場を果たした。







それに……



貴「さっちゃんもいるんだよねっ！」



情報収集能力を持つ敏腕マネージャー、桃井さつき。

更に選手の成長すらも予測する。

俺の情報収集は、俺自身の能力に合わせてアレンジしているものの基盤はさっちゃんから教わったものだ。





さっちゃんと俺は、よく一緒に偵察に行っていたから仲が良い。

他にも黒ちゃんの写真を提供したり…交換条件として征ちゃんの写真を((

………まあ、仲良しってことだよね。





？「コンちゃ〜ん！」

貴「ちょっとさっちゃん、その呼び方やめてってば！」



俺に向かって手を振る桃色。

「コンちゃん」は俺のあだ名で、苗字の「紺谷」の「紺」からとったらしいけど…



桃「だってピッタリでしょ？いつも笑顔を貼り付けて、キツネみたいに人を化かすんだから！」

貴「Σその言い方やめて！？」



何を考えてるか悟られないように、俺は笑顔を欠かさない。さっちゃん曰く、俺のバスケスタイルもそうらしい。

ミスをしないバスケ、緻密に計算されたプランで布石を打ち、じわじわと相手を追い詰める。



まるで相手の思惑通りに試合が進んでいるかのように仕組み、相手がイケると思ったところで突き落とすんだってさ。



要はキツネみたいに人を化かして、騙すんだって。



…人聞き悪くない？←



貴「………次にコンちゃんって呼んだら、もう黒ちゃんの写真を提供しないけど？」

桃「Σそっ それはダメ！！」

貴「なら…なんて呼べばいいのかわかるよね？」

桃「A！」



その呼び方に満足してにこりと笑う。



桃「…やっぱりコンちゃんがピッタリだよ((ﾎﾞｿｯ」

貴「なにか言った？」

桃「ナニモ((即」



桐皇に案内するよ、と歩き始めたさっちゃん。

……………足と手が一緒に出てるよ。



【Aside end】



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