46 お疲れ様でした ページ47
その後。
流石に決勝の時間が近づいているためか爆豪くんは大人しくさり、私は不自然にならない程度に傷を戻して保健室へ行った。
案の定、リカバリーガールには怒られたが。
「緑谷じゃないんだから、あのやり方は駄目だね。でもまあ、素直に凄いとは思ったさ。けどねぇ、腕は火傷、髪はチリチリなんて女としてどうなのって話になる。」
髪切るかい？と言われたので丁重にお断りし、婆婆に腕へ接物されるという謎の行為が行われた。
どうやら体力を奪う代わりに治癒力を活性化させる個性とのこと。
成る程、探偵社の女医ほど便利じゃないらしい。
その後今度こそお手洗いで髪を完全に回復させ、観客席に戻ったときには決勝は終わっていた。
どうやら爆豪くんが勝ったらしい・・・けれど。気絶していると思われる轟くんに突っかかっている。
(あ、八つ当たり？八つ当たりじゃん。)
心の中で轟くんにはご臨終ですと言っておいた。
「あ、Aちゃんお帰り！凄かったな！」
「おお平お帰り！傷は大丈夫か？」
「お疲れー。決勝終わったよー。」
観客席に戻るとほぼほぼ全員から一声かけられる。あれ、私八百万と喧嘩したときから気まずい関係では？
「どしたの？なんか予想外って感じの顔してるけど・・・」
「避けない？普通そこ避けない？」
「んー、いやちょっと前まで話しかけたいけどどうしようってなってたけど、Aちゃんと八百万さんが仲直りしたならいっかって。」
(してねえよ。)
心の中でつっこみながら席につく。
「お疲れ様です。」
「あゝ、うん。お疲れー。」
あまりにも気分が良かったせいか八百万のお疲れにも笑顔で返してしまった。後悔するが後の祭り、八百万は満面の笑みである。
「何か機嫌いいねー、Aちゃん。」
「え？そう？」
「うん、すっごいニコニコしてる。」
成る程それは良いことだ。体育祭というストレスと脳筋というストレスから解放されたわけだし。
「まァいいことあったからかなァ。」
こうして。私の高校生活最初で最後の体育祭は終わった。
結果は3位入賞。表彰台にたちオールマイトさんからメダルをいただくという謎イベント(全く嬉しくない)が行われる。
「お疲れ平少女。君の運動神経はすごいな、これからもっと強くなる。」
「ありがとうございます。」
思ってないくせに、と考えながら返答する。
同じく3位入賞のマジメガネはなぜか居らず、でもまァ気にせず私の忙しい一日は終わったのであった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヤ(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます！そろそろ職場体験編に入りますのでご期待ください！ (2018年3月12日 23時) (
レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
椿 - この作品大好きです！いつも楽しみにしています。頑張ってください！ (2018年3月12日 19時) (レス) id: 9b14fd56ac (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - dtabosuさん» ありがとうございます！頑張らせてもらいます！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
dtabosu(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！頑張ってください(´▽｀*) (2018年3月3日 16時) (レス) id: c216431e1a (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 瑞稀さん» ありがとうございます！夢主の性格が気に入っていただけるのは本当にありがたいです。こんなブラックな夢主ですがこれからもよろしくお願いします！ (2018年3月3日 11時) (レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
