36 現在、猪突猛進中 ページ37
火傷が地味に痛い。風が吹くたびに染みるように痛みが広がっていく。
其れを無視して私は立ち上がる。ケロリと笑顔で笑いかける。
「直撃したじゃん、手加減してよねェ？」
なんて言うと爆豪くんは顔をしかめる。だって直撃だ、しかもわりと本気の爆風。殺さないくらいにしていたとしても怪我はしているしリタイアしてくれたほうが彼としても嬉しいのだろう。
だって彼はお茶子ちゃんをいたぶらなかったから。殴ったり蹴ったり首を絞めたりし放題だったのにしなかった、つまりある程度の常識や自制心だって持ち合わせているのだ。
「何でテメェが立つんだよ。」
ボソリ、と爆豪くんは言った。酷く不機嫌な顔で、手で爆発をおこしながら。
「訓練もなにもかも中途半端に周りに合わせやがって。一度だって本気でやってねぇよな、今だってそうだろ。
お前の個性使おうと思えば使えんだろ、やろうと思えばやれるだろうが！いい加減にしろよデカ女！やるなら個性使え、本気でやれ！」
あゝ怒ってるなァ、なんて笑いながら思う。でも本気でやってるんだけどな、そもそも個性持ってないから使いようがないし。と愚痴を吐いて私は反論する。
「やだ。爆豪くんの目標とかプライドとか凄くどうっでもいい、むしろ之が嫌がらせになるなら最っ高だね！！！」
私は深呼吸して、爆豪くんを見る。
「あとさァ、本気だから。優勝とか興味ないけど、どうしても追いつきたい人がいる。勝ちたい人がいる、おいて行かれたくない人がいる。だからその人にアピールするんだよ、力に頼らなくても私はここまで自力でやれるんですよ、私は強くなりましたって。」
殺したい人もいるけれど、中原くんにはまず勝ちたい。勝って私が強いって証明してみたい。
「だから地のそこまで追いかけて逃しませんっていう、宣戦布告？」
この発言はテレビが拾ってくれただろうか、分からない。分からないけれど。
「だからまァ・・・うん、ごめんねェ爆豪くん。」
さっさと死んでくれ、という言葉を飲み込んで駆ける。
走って殴って爆破されて爆発して。自分なりに最大限、死なないところを狙いながら頑張った。
ただ、いけなかったのは。
ーーー少し興が乗りすぎたのだ。
何度かの攻防の末に放った回し蹴りは綺麗な軌道を描きながら爆豪くんの首を狙う。私は気づく、私は思う。
このままだと殺す
止めた、殺してはいけないと思って足を止めた。
だから、その隙をつかれる形で私は爆撃をもろに食らったのだった
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アヤ(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます！そろそろ職場体験編に入りますのでご期待ください！ (2018年3月12日 23時) (
レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
椿 - この作品大好きです！いつも楽しみにしています。頑張ってください！ (2018年3月12日 19時) (レス) id: 9b14fd56ac (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - dtabosuさん» ありがとうございます！頑張らせてもらいます！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
dtabosu(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！頑張ってください(´▽｀*) (2018年3月3日 16時) (レス) id: c216431e1a (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 瑞稀さん» ありがとうございます！夢主の性格が気に入っていただけるのは本当にありがたいです。こんなブラックな夢主ですがこれからもよろしくお願いします！ (2018年3月3日 11時) (レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
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