10 強さと弱さ紙一重 ページ11
其れはもう、壮絶な騎馬戦だった。
人が空を舞う、舌が風を切る。電気がうなり氷は大地を凍てつかせ巨大な拳が打ち払う。
「いやァ、爆豪くんも無茶するねェ。」
「阿呆だろ、あれ。」
「底なしの迷いのない馬鹿って怖いよ？馬鹿だから無駄なこと考えてなくて。」
私達は先程爆豪くんが空を飛んでいったことについて話す。
激情型の彼は恐らく金髪の男の子に挑発されたのだろう、空を飛んで取り返しに行った。
セロハンテープが間に合ってなかったら即失格という危険な賭けに。
「にしてもあの電気の奴強いな。」
「あっちもアホになってるけどねー。まァ、逃げ回ってる緑谷も凄いかも。性格もチキンだけど変なところで気が強いし。」
「何かあったの？」
「別に何も。」
会場の済で時折逃げながら私たちは話す。と言っても二人だけの会話だけれど。
(轟くんもいい人たち選んだよねェ。性格面とかデメリットを考えなければ割りとチートだし。)
轟くんは緑谷を狙いつつ其れを横取りしようという輩を横から攫っていく作戦らしい。
「緑谷狙う？」
「辞めておく。平のポイントをキープしておいて、最後の方に逆転する。」
「オッケー。慎重派だ。」
4位のチームまでが通過なら、恐らく轟と爆豪チームは間違いなく本戦に出る。
ということは八百万も出る
本音は、面倒くさい。大体八百万は何でも作れるのだろう(おそらく仕組みを理解していれば。)
最悪刃物もその場で作れる、羨ましいことこの上ない。
(私の異能も便利だったら良かったのに・・・)
「そろそろ前進。」
「オッケー。」
その声で私は足を進ませる。
隅では轟と、緑谷が争っていた。
「あとぼーっとしてたから聞いてなかったかもしれないけど、一位変わったよ。」
「あはっ、マジで？じゃァ緑谷盗られたんだー。」
おそらく逆転はもう無理だろう。けれど。警戒しない理由にはならない。
目指すは三位くらいのポイントだ。
「あ、見えた見えた。」
心操くんが指した先には、恐らくB組と思われる鉄の男の子と茨が出ている女の子がいた。
「あのさ、ハチマキ譲ってほしいんだけど・・・」
「断る！」
「本来なら譲りたいのですが致し方ないのです・・・」
(うわ、誘導うまいなァ。)
答えざるを得ない質問を選ぶ心操くんをたょっと尊敬した。彼は案の定個性にかかった彼らからハチマキを奪う。
之で、だいたい三位
「あとどうする？」
「逃げ切ろう。」
余裕で勝てると口元が綻んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヤ(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます！そろそろ職場体験編に入りますのでご期待ください！ (2018年3月12日 23時) (
レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
椿 - この作品大好きです！いつも楽しみにしています。頑張ってください！ (2018年3月12日 19時) (レス) id: 9b14fd56ac (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - dtabosuさん» ありがとうございます！頑張らせてもらいます！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
dtabosu(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！頑張ってください(´▽｀*) (2018年3月3日 16時) (レス) id: c216431e1a (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 瑞稀さん» ありがとうございます！夢主の性格が気に入っていただけるのは本当にありがたいです。こんなブラックな夢主ですがこれからもよろしくお願いします！ (2018年3月3日 11時) (レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
