Bijoux＿histoire

emerald国―中編― ページ4

『…女王陛下』
メイドはコンコンと女王の部屋の戸をノックする。
すると中から、
『入りなさい』
と、低めの声が聞こえてくる。
『失礼します』と言って、メイドは女王の部屋に入る。
中には、赤く輝く髪をした、女王がいた。

――――ここは、Garnet国。

『そろそろ戦争が始まるかもしれません。』
『戦争したくないのだけれど』
…女王は平和主義なので戦事はお嫌いだ。
『………』
『いざとなったらemerald国が飛んでくるし大丈夫よ！』
にこっと笑ってそう言う。
『…はぁ、そうですか…女王陛下がそういうなら…』
メイドは女王の意見を曲げるつもりはない。
『…それに彼らがいる限り、この国は滅ばないわよ』
そう言って女王は立ち上がり、窓の外を見る
『…彼らとは、emerald国のあの二人のことですか？ですがあの二人は…』
メイドが心配そうに言うと、女王は
『シスフェットの耳とシキャッドの目。
…そうね。あまり力を借りなくて済むように頑張りましょうか』
女王は窓の外を見つめたままそう言った

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