Bijoux＿histoire

garnet国ーemerald編― ページ21

『ちょっと、待ってよ兄ちゃん！』
『ちがうし！リーちゃんが速いんだって！』
『もー、男の子のくせに、おそい！』
場所はemerald国の大きな広場。
たくさんの子供がいる中、とある三人はかけっこをしていた。
そのうちの二人が男の子。一人は女の子だ。
『リーちゃん、まってー！』
男の子の一人がそう言うと、リーちゃんと呼ばれた人物は
『シスフェットは“シキャッド以外が見えない”からねー、もっと楽しいことしよっか。』
と言って、足を止めた。
するともう一人の男の子は
『兄ちゃん、リーちゃんなんて？』
と兄に尋ねた。
『もっと楽しいことしようってさ。』
『うーん、なにがいいかな…』
女の子は顎に手をあてて考える。
すると、

『ねぇ、そこのお嬢ちゃん！』

澄み渡った空と同じ色をした髪を風になびかせた女が、女の子に話しかけた。

『あ、はい！』
女の子は突然のことで驚き、声がひっくり返った。
女は、
『この辺に宿ってある？』と尋ねた。
女の子は“それなら”と言って、女に場所を教えた。女は、
『ありがとう！お礼にこれあげるね！三人で食べてー！』
“願いを叶えてくれるから！”と言って笑顔を見せた女は、女の子に教えてもらった道へと歩き出した。

女の子が受け取った物は、
‘めろんぱん三つ’と、‘一輪の花’だった

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