西村くんと付き合いたい！２ (ページ3)

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◇不審者の正体* ページ3

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西村side

「拓哉くん写真撮ろ～」

「斗亜くんこっち向いて～」

呼び込み係として歩いていると、お化け屋敷に興味がある人だけじゃなくてLilかんさいのファンの子たちにも声をかけられる。中には写真を求めてくる人も。

ひとりひとりに対応していると、横にいた斗亜に袖を引っ張られた。

西村「どしたん？」

嶋﨑「拓哉、大変や！Aちゃんが」

焦ったように廊下の向こうを指さした斗亜の視線を辿って人混みのなか目を凝らしてよくみると、サングラスや帽子で顔がよく見えない3人組の怪しい男たちに声をかけられているAちゃんの姿があった。

嶋﨑「あ！ちょと待て！」

「ちょっと拓哉く～ん」

「行かんといて～」

気づいたら考えるよりも先に体が動いていて、女の子たちの間から抜け出すと全速力でAちゃんの方に向かって走っていた。

西村「なにしてるんすか」

壁になるようにAちゃんの前に立って、背の高いサングラスの男を精一杯睨みつける。

「あれ、拓哉？」

西村「え？」

知らない相手から名前を呼ばれて一気に気が抜ける。
俺やんおれおれとサングラスを外した男の顔にはなんだか見覚えがあった。

西村「恭平くん！？...じゃあ、その横にいる2人は、」

「じゃーん！」

「おひさ～笑」

帽子をとった2人は予想通り、道枝くんと長尾くんやった。

嶋﨑「斗亜いっつも拓哉に置いてかれる泣
て、え！3人ともなんでおるんですか！」

追いついた斗亜も驚いている。

高橋「遊びにきた笑」

長尾「ダンス部のステージ見にきてん！」

道枝「一応先輩やからな笑」

嶋﨑「なるほど、、でもなんでAちゃんとおるんですか？」