◇番外編１-３* ページ49
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大西side
雨が降っている土曜日。
出掛けるとこもないから夕方まで家でゴロゴロしてたら、掛かってきた電話。
相手はAでワクチンの副作用がひどいらしい。
俺のときなんもならんかったのに。
普段寂しいなんて言わんから相当しんどいんやろな。
スーパーで軽く食べれそうなものを買ってAの家に向かうと、数分前に"鍵開けてるから入ってきて"とメッセージが届いていた。
小さい頃からよく来てるから、Aの家族とも仲良くてなんの躊躇もなくドアを開ける。
玄関に入ってまず目に入ったのは、壁にもたれかかって眠るA。
ぶっ倒れたんかと思って焦ったけど規則正しく寝息を立ててて安心したのもつかの間。
なかなか起きへんから部屋まで運ぼうと触れた身体が異常に熱い。
副作用ってわかってても大丈夫か？って心配になる。
『風雅…』
ベッドに下ろして離れようとしたら掴まれた腕。
「ごめん起こした？」
何の言葉も返ってこんから寝てんのかと思ったけど、掴まれて離れない腕に途方に暮れる。
意識なくてもこんなんされたら心臓に悪いわ。
どうしようもないから俺も隣で寝ることにした。
これはAが悪い。
：
Aが起きて熱を測ると39.4度とまだ高いままで、薬を飲むためにも何か食べるかと提案する。
『ずっとここにおってほしい』
うどんを作りに行くために部屋を出ようとしたとき、弱々しく呟いたA。
普段そんなこと言わんからびっくりして顔を見ると、不安そうに布団の隙間から目を覗かせていた。
そんな姿を見て俺の頬は自然と緩んでいた。
なにそれ。可愛すぎやろ。
絶対本人には言わんけど。
手なんて繋いだんいつぶり？
いつもと違って甘えてくるAに戸惑いながら優しく手を握る。
まだ熱があるせいかAの手は暖かい。
手を握ると満足そうに微笑んで目を閉じた。
全部副作用のせいにして今日はもう少しAの傍にいよう。
：
母「A〜大丈夫？、あら相変わらず仲良しやなあ」
いつの間にか寝ていた俺は、おばさんがAの部屋に来てそう呟いたことに気が付かなかった。
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endores hinata(プロフ) - このお話好きです！！！リトかんみんなに好かれるなんて嬉しい世界線ですね！！！！！ (2022年6月8日 18時) (
レス) @page29 id: f5304c49f2 (このIDを非表示/違反報告)
アヤネ(プロフ) - みーこさん» わわ！コメントありがとうございます😭とっても嬉しいです。更新滞り気味ですが頑張ります！ (2022年6月5日 23時) (レス) id: 6efda6cf4e (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - めっちゃ面白いです🥰 続き楽しみにしていますっ！ (2022年4月7日 21時) (レス) @page23 id: 6ddb53715e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おいなり | 作成日時：2022年3月3日 21時
