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「あ…、A、！！」
カトクで送られてきた公園に到着すると、ベンチに座っていたテヒョンは私を見るなりぶんぶんと大きく手を振ってくる。
A！と叫ぶテヒョンからは白い息がふわっと漂っていて、改めて冬の寒さを感じた。
久しぶりな彼を見れば、相変わらずテヒョンだな…なんて一気に懐かしさも蘇ってきて…
「ごめんね、こんな寒い日に外歩かせちゃって…」
『ううん、ちゃんとあったかくしてきたから平気だよ。ありがとね』
｢そっか…それなら安心！｣って四角い口で笑うテヒョンはやっぱり変わってない。
若干抱いていた気まずさは、彼のあたたかさで少しずつ解れていくような気がした。
……にしても、いつ話を切り出そう、。
”あの日”のことを聞こうと思っていたものの、
いざ確かめるとなると正直怖い。
私のチョコが欲しい、と言っていたのは本心なのか………でも彼は弄ぶようなことをする人じゃないし。
…けどどうしても”あの日”、彼が言っていた言葉が私をずっとモヤモヤさせていた。
やっぱり、確かめなくちゃ……
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『…………あの、！』
「あのねA、！」
まさかの同時タイミングに
思わずお互いが目を見開く。
「…、俺から先に話してもいい？」
そう言ってまっすぐ私を見るテヒョンはいつもより真剣な顔をしていたから自然と身構える。
『…うん、…わかった』
私がこくりと頷くと、「ありがとう、」と言って体ごと私の方に向ける。
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「…とにかく最初に、Aに謝りたい」
あぁ……、やっぱり”あの日”の言葉は、…
と胸がズキンという音を立てた。
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作者名：Tint | 作成日時：2021年2月19日 14時
