円周率みたいな (ページ4)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:28,165 hit

04 ページ4

.

「……あー！なんで答えが6.13なの！」

何回試してみても解けないらしく、案の定テヒョンはパンクしてるみたい。

『…この問題はまず、物体間の圧力を求めるためにこの物体Xの体積が条件として必要で、球体の体積の公式を利用するからまずは円の面積を求める公式を利用してあげると半径×半径________……』

「あ～、ちょっとタンマ！！
、少しだけ…休憩しよっ？」

うーん……まぁいっか。
テヒョンもわりと長いこと頑張ってるし。

.

「では、休憩の合間にここで問題！
テストは一体何の日でしょ～か！」

…

えーと…確か、

2月の14…………、……あ。

.

『…バレンタイン？』

「せーか～～い！
俺楽しみにしてるんだぁ～Aからのちょこ！」

『…いやいやいや！、
というかテヒョンはチョコに困らないと思うけど、…？？』

.

「…俺はゆなからのバレンタインが欲しーの」

そう言っておでこをこつん、とつつかれる。

…ほら出た、平気で今みたいなこと言う。
きっと彼の中でこれは普通のコミュニケーション。

「…俺に渡すのやだ？」

甘えたような声で仔犬みたいに見つめてくるのはほんとズルい…。
私テヒョンのこの顔に弱いんだよなぁ…、、。笑

『ま、まぁ余力があったら、ね…？』

「やった！俺テスト超がんばっちゃおーっ！」

ひひ、と口を四角にして笑うテヒョンは「あ！」と何か思いついたような表情を浮かべる。

.

「俺がA以上取れたら、ご褒美ちょうだい！」

『ご褒美？……どんな？？』

「んー、まだ言わない！！」

そう言うテヒョンは何だか楽しそう…

ご褒美って何だろう。

テヒョンのことだから「あのゲーム機ほしい！」とか言われそうだな…

でもそんなにご褒美が欲しいのかってぐらい、休憩しようと言っていたテヒョンはすぐさま教科書とにらめっこしながら真剣に取り組んでいた。

『よし…、私もやりますか』

.

.