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神宮寺Side
＿＿ﾄﾝﾄﾝ
神｢失礼します…｣
玉｢あれ、ジン｣
神｢先生…、お疲れ様です｣
玉｢お疲れ様。当直明け？目すごいことになってる(笑)｣
神｢うわぁ、バレました？
昨日夜中に救急車来ちゃって…、親御さんへの連絡とか、治療方針とか、色々あって。
気がついたら朝日昇ってました｣
玉｢てことは岸もかな？｣
神｢ですね、今も患者さんのところ周ってると思います｣
玉｢すごいなぁ…｣
俺も岸先生もずっと徹夜状態だからとてもお子さま達には顔向けできない顔になってるはず。
というか、全然お見舞い来てないだの、同期のくせにだの色々言ってくるから見に来たっていうのにこいつ…
神｢めっちゃ寝てますね｣
玉｢起きてると思ってた？｣
神｢はい(笑)前に全然お見舞い来ない！って言われたから顔見に来てやったのに…爆睡とは、、｣
玉｢残念、昨日の昼辺りから、こんな感じだよ。薬のせいってのも若干あると思うけどずーっと寝てる｣
呼吸してるのかって心配になるくらい動かず、酸素マスクの下で口開けて寝てる紫耀さん。
それを心配そうな顔して見つめてるタマ先生。
一体いつからここにいるんだろう。
最近は全然こっちの医局にも邪魔しに来ないし、診察室の前で会っても、どことなく疲れてるような気がする。
玉「よし…」
あれ…、
神「あの…、先生」
玉「んー？」
神「なんで枕の上にタオル置いてるんです？」
右手に真っ白なハンカチを持ったタマ先生はこっちおいで、と小さく手招きをした。
玉「いやぁ、俺もどうしたらいいか分かんないんだけどね、、」
最初は何の話をしてるのか、ピンと来なかったけど、タマ先生の言ってることがすぐに理解できた。
神「泣いてる…？」
玉「なんか、悲しい夢でも見てるのかな」
紫耀の左目から涙が流れてきて、枕の上のタオルに静かに落ちる。
それが絶え間なく、何度も何度も。
普通に眠ってるように見える表情も改めて見ると、どこか苦しそう。
神「起こさなくても大丈夫なんですか？」
玉「うん…難しいところなんだけど、昨日軽く喘息の発作っぽいのが出てて…。
興奮気味だったからってのもあるかもしれないけど、無理に起こしてまた起こってもだし。
それも含めて起きたときにまた診ようと思ってる」
神「そうなんですね…」
紫耀、早く起きてほしいのもあるけど、心配だな。
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作者名：わんちゃん | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/ayanes0328
作成日時：2023年12月19日 18時
