42 ページ42
紫耀Side
「うん、じゃあ、行ってらっしゃい」
業務に向かうジンがいなくなり、足音が完全に遠ざかっていくのを確認
「はぁ〜、やっぱりダメかなぁ…」
棚の上に置かれている体温計を取り、微熱でも発熱でもありませんように！、と願いながら脇に挟める
少しでも動いてしまったら体温が上がってしまう気がして、測定完了音がなるまでの間動かずにじっとして。
「ダメだったぁ〜！！」
やっぱりさっきのはズルをしたせいだったのか…と落胆
布団の中に手を入れ保冷剤をミニミニ冷蔵庫に戻す
まぁ、というのも…
朝起きた時点で頭がぼーっとしていたから何となくは分かっていたけど、４時ぐらいに不意に目が覚めて、少しは熱下がったかな〜、なんて思っていたわけ。
そしたら…、、、
『ぜんっぜん下がってないやん』
ぜんっぜんというのは語弊があるけど、体温は37.6℃
全盛期の時から比べたら下がってはいるんだろうが、立派にまだ発熱していた。
微熱は37.5℃以下のことを言うから、あと0.1℃だけ下がってくれれば微熱に入るけど…、
このままでは社会復帰はいつになることやら…
そんな短時間で下がってるわけ無いと思っていながらも、解熱剤やら抗生物質やらを点滴で体に入れられて、しまいには注射+吸引をしたのにも関わらずあんまり変わっていない…、
微熱でもない。
さすがに心が折れる
高熱で頭がろくに働かず思考回路がぐちゃぐちゃになり、変なピンク色の悪魔が襲ってくる夢を見ながらこれからどうやって生き残ろうか考えて、
めちゃめちゃ心細かった。
本格的にこれはヤバいと思った
供給されている酸素の量じゃ体が耐えられず、早く寝ようと思っても変なピンクが襲ってくる夢と咳でなかなか眠れなかったし…
実際、発熱に気づいてからジンが来るまでどのくらいの時間が経っていたのかは分からない
もしかしたら30分くらいかもしれないけど、体感は4時間くらいだった
ジンが来てくれて助かったことには助かった。誰にも看取られず死ぬのかって考えてたから。
注射は痛かったし、吸入だってほんのお気持ち程度で何が変わったのかぶっちゃけ言って分からなかった。
あ、あと吸引に関しては後で一発殴らせろ。痛かったし、しんどかったし、苦しかったし。
そんなこんなで色々苦労したから絶対に熱が下がりきってると思ったのに…、、、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 176人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わんちゃん(プロフ) - あさん» すみません〜！！テストやスランプの影響で長らく更新できずにいました…。非公開にはなっておらず、私がただ単に更新していないだけなのです…、すみません！！なんとか今日中に更新できるように頑張ります！！ (7月4日 8時) (
レス) id: bbbbccd127 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 主さんのお話の続きが見れなくて…非公開になっていませんか？ (7月3日 22時) (レス) id: 7ed2d8d9b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：わんちゃん | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/ayanes0328
作成日時：2023年6月10日 8時
