彼女はまるで,木蘭のようでした。2

番外編〜三者一様〜2 ページ4

おばないでは,土曜日の午前10時はどうでしょうか。

A賛成です。実弥さんと義勇さんはどうですか?

冨岡 義勇俺はそれで構いません。

sanemi俺も大丈夫なんで10時集合で。集合場所は駅前で良いですか?

おばない嗚呼,それで良い。Aさんは幾らでも待つのでゆっくり来て下さい。男2人は1秒たりとも遅れるな。

sanemiてめェに言われなくともそのつもりだァ

冨岡 義勇わかった。

A私も遅れないよう気を付けます。午前10時に駅前集合ですね,楽しみにしています♪

sanemi俺も楽しみです。駅前に着いて誰もいなかったら直ぐに連絡下さい。

Aお気遣い有難うございます,了解しました。

冨岡 義勇出来れば個人の方のトークで俺に連絡下さい。

おばないおい冨岡,巫山戯るな。抜け駆けする気か?

冨岡 義勇抜け駆けではない。俺の願望を言ったまでだ。

sanemiそれを抜け駆けって言うんだよ!

Aえと……?

おばないすみません,今のも確実に冨岡が悪いです。そんなことは無いようにしますが,万が一誰もいなかった場合はこのグループで連絡下さい。

A有難うございます,分かりました。ではまた明日,学校で。おやすみなさい。

冨岡 義勇おやすみなさい。

sanemiおやすみなさい。

おばないおやすみなさい,また明日。


そんなやり取りで終了した。

Aは最後のメッセージを確認した後風呂へ向かったが,男3人は先程までのAのメッセージを眺めてニヤついている。


(((可愛らしい)))


しかも“おやすみなさい”とまで来た。


前世ではアプリ,ましてや携帯電話などは存在しなかったため鎹鴉に文を送らせていたが,今世では指１本で気軽に連絡を取り合える。

その分内容も短いが,頻繁にやり取りが出来る。
それが堪らなく嬉しい。


今のようにAに“おやすみなさい”と送って貰えるなんて夢にも思っていなかった。


やはり,時代は進んだのだ。




土曜日は,Aを思う存分楽しませようと心に決めた。

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