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教室を出て辺りを見回しても先生の姿はなかった。
階段を駆け降りて一階へ来ると猫背でのそのそと歩いている見慣れた後姿があった。
和「大野さん！」
唐突に呼ばれて大野さんは不思議そうな顔をして振り向いた。俺だって分かるといつものふにゃっとした優しい笑顔を浮かべた。いつもの大野さんだ。
俺は何だかほっとした。
智「なに？」
和「・・・これ」
写真を差し出すと大野さんの顔色が変わった。表面では小さく笑みを浮かべたままだけど表情が強張った気がした。初めて見る大野さんの顔に俺はドキッとした。
それと同時に確信もした。
大野さんにとって、これはただの写真なんかじゃないんだ。
智「届けてくれたのかぁ。ありがとな〜」
絵の具の匂いがするあったかい手がポンポンと俺の頭を撫でた。見上げると先生は笑っていた。
その笑顔を見ると胸がチクッとした。
大野さんは微笑んでるのに。
ありがとうってお礼を言ってるのに。
寂しそうな顔をしてるのは、何で？
和「・・・じゃあ、渡したから」
智「和」
遠慮がちに伸びてくる手。俺の腕を弱々しく握ってきた。
なんだよ今更。
さっきだって、今までだって、平気な顔して頭撫でたりしてきたじゃん。
何で今更躊躇するんだよ。何がそんなに大野さんを苦しめてるの？
多分だけど。
俺の勝手な想像だけど。
―――そうさせてるのは、俺なんだよね？
智「放課後、美術室来れる？」
和「・・・うん」
先生は満足したように頷くと、いつもの笑顔に戻っていた。
何も言わずに"じゃあな"って言うように手を上げて俺に背を向けた。
その後姿をしばらく眺めて俺は引き返した。
雅「あっ、ニノ」
和「お前っ、なんでここにいんだよ」
二階へ続く階段の途中に相葉さんと鉢合わせた。片手には購買で断トツ人気のピザパン。
教室で待ってろって言ってたのに。何でこんな時に来るんだよ。
いつもそうだ。
いつもそうやって最悪なタイミングで俺の前に現れるんだ。
―――太陽みたいな笑顔を浮かべて。
雅「遅かったからさぁ、なんかあったかと思って。
ㅤㅤあ、見てこのピザパン！ラスイチだったんだよ、凄くない？！」
最悪だよ。ほんと最悪。
今は一人にしてよ。ほっといてよ。
何でお前はいつもそうやって―――――
和「相葉さん」
雅「ん？」
和「・・・来てくれて、ありがと」
最高のタイミングで、俺の前に現れるんだよ。
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真珠(プロフ) - _____奏音 .さん» あああああありがとうございます！（震え）ご期待に添えるよう精進していきます！(o^∇^o)ﾉ (2014年3月4日 18時) (
レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
_____奏音 . - 真珠さん» そんな ! ついていきます !笑 (2014年2月25日 22時) (レス) id: 3cfb3d1573 (このIDを非表示/違反報告)
真珠(プロフ) - _____奏音 .さん» あの、亀更新ですが・・・(´д｀；) これからもよろしくお願いします！ (2014年2月25日 18時) (レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
_____奏音 . - 真珠さん» あひゃ♪(( ふふ、うちもまた話せてうれしいです ! (2014年2月25日 17時) (レス) id: 3cfb3d1573 (このIDを非表示/違反報告)
真珠(プロフ) - _____奏音 .さん» 以前から来てくれた読者にまた来てもらえるとは・・・！嬉しすぎて昇天しそうです！(吐血) (2014年2月23日 18時) (レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真珠 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/bbs/sinnjunino
作成日時：2013年10月29日 1時
