―15―【磁石編・終】 ページ16
翔「俺とこうするの・・・嫌か？」
夕陽が差す教室の中、俺を抱きしめた翔さんが言った。
その日は珍しく翔さんと二人きりで放課後を過ごしていた。
生徒会の仕事が溜まって部活に行けない翔さんを俺も一緒に手伝った。
束ねられた資料をホチキスで留めるっていう簡単なものだったから随分と早く片付いた。
帰り支度をしてさぁ帰ろうって時に
―――翔さんに抱きしめられた。
呆然とした。
翔さんの力強い腕の感触に驚いた。
こんなこと、するような人とは思えなかったから。
俺は翔さんの腕の中にすっぽりとおさまっていた。
胸の位置に俺の顔がきて、心臓のバクバクが俺にも伝わった。
やけにうるさい心臓の音。
俺の心臓もバクバクとうるさく鳴っていた。
どうしよう。
翔さんいつもと様子が違う。
―――本気なんだ。
いつもの冗談なんかじゃない。
じゃあ俺も、本気で答えを出さなきゃだよな・・・。
ちゃんと翔さんに、応えなきゃ・・・。
俺の、答えは―――――。
和「・・・んーん。イヤじゃない」
自然と口から零れた。
その時やっと気付いたんだ。
翔さんに対する想い。
翔「ほんとに・・・。本当に嫌じゃないのか？」
抱きしめていた腕を離して俺の肩を掴んだ。
真剣な顔で俺に念を押すように聞いた。
確かに、俺たちは間違ってるのかもしれない。
道を外れているかもしれない。
だけどそれがなんだっていうんだ。
間違ってたっていいじゃないか。
外れてたっていいじゃないか。
この想いに偽りは無いんだから。
和「イヤじゃない。
ㅤㅤ翔さん・・・も一回、ぎゅって、して？」
翔さんの顔はみるみる赤くなって口元を手で覆った。
それから、今度は優しく包み込まれるように抱きしめられた。
翔さんはあったかくて、優しくて、夕陽みたい。
翔「俺・・・、諦めてたのにな・・・。すっげー、嬉しい・・・」
翔さんの胸の中は居心地が良かった。
心が和らいで、胸がきゅっと詰まった。
なんだかムズムズして、幸せな気持ちになった。
翔「その、責任は・・・俺がとるから」
和「・・・・・ぷっ」
翔「えっ、わりと本気だよ？！」
和「んふふふ・・・。だからだよ」
翔「え？」
翔さんらしいや。
これから先の事まで考えてるなんて。
和「俺に、本気になってくれて嬉しいの」
翔「――――っ、本気、だよ」
翔さんは、また口元を隠した。
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真珠(プロフ) - _____奏音 .さん» あああああありがとうございます！（震え）ご期待に添えるよう精進していきます！(o^∇^o)ﾉ (2014年3月4日 18時) (
レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
_____奏音 . - 真珠さん» そんな ! ついていきます !笑 (2014年2月25日 22時) (レス) id: 3cfb3d1573 (このIDを非表示/違反報告)
真珠(プロフ) - _____奏音 .さん» あの、亀更新ですが・・・(´д｀；) これからもよろしくお願いします！ (2014年2月25日 18時) (レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
_____奏音 . - 真珠さん» あひゃ♪(( ふふ、うちもまた話せてうれしいです ! (2014年2月25日 17時) (レス) id: 3cfb3d1573 (このIDを非表示/違反報告)
真珠(プロフ) - _____奏音 .さん» 以前から来てくれた読者にまた来てもらえるとは・・・！嬉しすぎて昇天しそうです！(吐血) (2014年2月23日 18時) (レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真珠 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/bbs/sinnjunino
作成日時：2013年10月29日 1時
