近所のお兄さん2 ページ9
もとから男が好きだった訳ではない。
それなりに普通のルートを辿って来た筈だと自負していた。
――俺は何処で道を踏み外したんだ・・・。
こめかみを押さえ、和は呆れたように溜息を漏らした。
そして、今まで止まっていた手をキーボードに添える。
＜二宮和也、22歳。この歳で初めて恋をした。同性のヤツに。＞
ふとＰＣに自分の心情をぶつけて、液晶に出ている文章を見てしばし黙り込む。
――うん、中々にヤバイ。非常にマズイぞこの恋愛。特殊な女子が喜びそうな本の出だしかよ。
自分が侵されている状況を把握し、頭を抱え表示されている字を全て消す。
――どうしたもんかな・・・。
あの人について知っている事といえば隣のマンションに住んでいるということぐらいだ。
向こうも自分のことなど知らないだろう。
この距離感で丁度いい。
普通の恋愛だったら一歩くらい前進してもいいが、何しろ今回は色々と問題がある。
遠くから眺めているくらいが良い。
けれど、本当は色々知りたい気持ちでいっぱいだ。
歳はいくつなのか。
好きな人はいるのか。
彼女はいるのか。
結婚しているのか。
子供はいるのか。
俺のことを知っているのか。
考える度に会いたい衝動が沸き起こる。
直接会って、直接話したい。
だけど、会ってしまえばより一層求めてしまいそうで。
もっと近付きたくて。
もっと一緒に居たくなって。
もっと、分かり合いたくなって。
仕事なんか手に付かなくなりそうで。
それが和にとって一番恐れている事だった。
これ以上
この恋は実らない。
叶わない。
――自分の気持ちに嘘をついてでも、俺は仕事を選ぶ。俺は、この仕事で一生食っていかなきゃいけないんだ。叶いそうにない恋に悩んでいるヒマなんてない。
この恋は、非常に厄介だ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
今は恋よりも仕事に集中したいニノだけど、頭の中は翔くんの事ばかり。
恋のせいで仕事に差し支えが出てはいけないから一生懸命忘れようと努力する。
だけど今までの恋のように、なかなか簡単には振り切れない。
逆に翔くんへの思いが募るばかり。
今のニノには後押しをしてくれる人が必要。
そこで次回ではニノの背中を押してくれる人が登場します。
あと特殊な女子というのは私のように腐った人物を指します。←←
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彩音(プロフ) - みややさん» そうでしたか!!私だけではなかった(笑)磁石の日なんて顔面崩壊ですよぉ、萌えますよぉ(笑) (2013年10月1日 22時) (
レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - きららさん» いいですよー。あるある的ミスですからね(笑) (2013年10月1日 22時) (レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - きららさん» そうですねぇ、書いてて少し奥手になってしまったなぁと(笑)設定的に、翔さんは奥手ですが自覚症状なしに凄い事をやってのける人だと思って書いてます(笑)頑張りますね!! (2013年10月1日 22時) (レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
みやや(プロフ) - 「磁石の日」初めて知りました!!ニヤニヤしてしまうのは、おかしくありません！私もです(笑) (2013年10月1日 21時) (レス) id: 0652d0798d (このIDを非表示/違反報告)
きらら - ミスった！すいませんでした。 (2013年10月1日 19時) (レス) id: 9ab90ef3ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真珠 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/bbs/sinnjunino
作成日時：2013年7月3日 0時
