近所のお兄さん14 ページ25
いつもなら何てない道も、この日は特別なような気に思えた。
たまに仕事仲間に誘われて行く、いつものバーへの道のり。
歩けど歩けども着かないような気がしてしまう。
歩調も早くなっていて、同時に鼓動も早くなっていた。
メールを見て衝動的に走り、事の重大さに気付き緊張して。
今となっては不思議と落ち着いて、ひたすら会いたい衝動に駆られている。
―――今会えば、これからもずっと話せるかもしれない。もう窓から見るだけじゃなくなるかもしれない。隣りにずっと居たんだ。話す機会なんてうんとあったのに。もう逃げない。もう自分の気持ちに嘘は吐けない。
紛れもない自分の心の奥底にある気持ち。
―――好きなんだ。初めて見たあの日から。
和はぎゅっと固く拳を握り、無意識のうちに口元は緩んでいた。
目的のバーが近付くに連れ、和の気持ちはどんどん向上していく。
―――優しい笑顔で挨拶をする姿、ピシッとしたスーツに身を包む姿、時々遅れて寝癖のまま出てくる姿、散歩中の犬に出くわして少し腰が引けてる姿。
頭に浮かぶのは“あの人”の姿ばかり。
今にも想いが溢れ出てきそうで、和は必死に堪える。
自分にこんな気持ちがあるなんて思いもしなかった。
決して初恋な訳ではない筈なのに、新鮮な気持ちで一杯だ。
―――見る度に好きになった。目が離せなかった。幸せで仕方なかった。
智と“あの人”の待つバーが徐々に近付いて行く。
逸る気持ちを抑え、和はバーの入り口の前まで来ていた。
―――好きになって良かった。会えるって事だけでこんなにも嬉しいなんて。好きでいても、良いかな・・・？恋人になりたいなんてワガママ言わないからさ。
和「せめて、もうちょっとだけ―――――傍にいっても、良いよね・・・？」
ドアノブに手を掛け、ゆっくりと重いドアを押した。
普段でも充分重く感じるドアが数倍重く感じて、和はぐっと力を込めた。
胸に潜む想いと共に。
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彩音(プロフ) - みややさん» そうでしたか!!私だけではなかった(笑)磁石の日なんて顔面崩壊ですよぉ、萌えますよぉ(笑) (2013年10月1日 22時) (
レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - きららさん» いいですよー。あるある的ミスですからね(笑) (2013年10月1日 22時) (レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - きららさん» そうですねぇ、書いてて少し奥手になってしまったなぁと(笑)設定的に、翔さんは奥手ですが自覚症状なしに凄い事をやってのける人だと思って書いてます(笑)頑張りますね!! (2013年10月1日 22時) (レス) id: af6ce7423c (このIDを非表示/違反報告)
みやや(プロフ) - 「磁石の日」初めて知りました!!ニヤニヤしてしまうのは、おかしくありません！私もです(笑) (2013年10月1日 21時) (レス) id: 0652d0798d (このIDを非表示/違反報告)
きらら - ミスった！すいませんでした。 (2013年10月1日 19時) (レス) id: 9ab90ef3ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真珠 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/bbs/sinnjunino
作成日時：2013年7月3日 0時
