私、トリップして女神になりました2【聖闘士星矢ＬＣ】

episode50 生還 ページ5

テンマside

ーー黄泉比良坂から、戻ってこれたようだ。身体中ぼろぼろ。痛みも結構ある。…そう言えば、黄泉比良坂から戻る前に、Aの小宇宙を感じた気がした。あの場に居る訳ないのに。

テンマ「いって…てェ〜〜〜……」

ハクレイ「気が付いたか。此処はジャミール。よくぞ生きて戻ったな、天馬星座」

テンマ「ジャミール…??…て事は、あんたが耶人の言ってた長か…」

ハクレイ「無事に任務を果たしたようだな。ご苦労であった」

任務を果たした事を労われる。そうだ、俺だけじゃなくて…!!

テンマ「そうだよ!!耶人とユズリハは無事なのか??」

少し見回すとユズリハの姿と、その横に倒れたままの耶人の姿が。

ユズリハ「黄泉比良坂で、冥闘士に遭遇したんだ。こいつ……我々を先に行かせる為に、黄泉比良坂に残ったままだ」

テンマ「そんな…。馬鹿かお前…!?そりゃあ、俺帰りたいって言ったけどよ。俺が生き返ってお前が死んだなんて、寝覚め悪いだろうよ。おい、頼むよ。ーー耶人!!」

そう叫ぶと、耶人が勢い良く目を覚ました。

耶人「うわっ!!ーーあれ??…俺、生きてる??」

ハクレイ「アテナの剣のご加護であろうな。その剣に込められた祈りは、聖闘士へのアテナの祈り。剣の周囲に満ちた祈りの加護が、本来生者の存在出来ぬ冥界で、お前たちを護った。ーー見よ」

長に言われて耶人が剣を鞘から抜く。すると、剣に亀裂が入っていた。

耶人「刀身に亀裂が…」

ハクレイ「恐らく、お前の身代わりにでもなったのかもしれんな」

身代わり。…そうだよ、そうだった!!

テンマ「そうだ。おい、耶人!!」

耶人「うわ!!なんだよ!!やんのかよ!!」

俺、あんまこう言う事言わねぇんだからな。

テンマ「ありがとな。無事で良かったぜ。３人共な」

耶人「だな」

ハクレイ「…………。喜ぶのは少し、早いようじゃな。ついにこの地にも、冥王の手が伸びたか…」

長に言われて外に出ると、冥闘士であろう数人がやられていた。

耶人「な…なんだ!?冥闘士たちが、派手にぶっ飛んでるぜ……!?」

あの小宇宙……間違いない。乙女座のアスミタ!!

テンマ「今度はなにしに来たんだ、あの野郎〜〜〜…」

アスミタ「あの野郎とは、随分な物言いだな。再び口を、きけなくしてやろうか。無事に任務を終えたようだな。私を、族長の元へ連れていきたまえ」

偉そうにそう言うアスミタ。…アスミタを見ていると、どうしてもAが気になる。…A…無事なのか…??

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