Believe〜僕だけを信じて〜 6

278　境目 ページ28

.




「記憶玉…？」


『覗いて見て。』




ゆっくりと近付くと、水晶玉の中には１つ１つ映像が流れていた。





＿＿マジストレス発散!!




メンバーからの暴力、




＿＿死ねよ。



暴言。



それだけじゃない。






＿＿アヤ



「テミン君……」




＿＿これアヤに似合うと思って



「テヨンさん…」




幸せな思い出もたくさんある。







『これを割ったらね、あなたが起きた時、割られた記憶はなくなってる。』


「それって…」




『つまり、記憶喪失。



そうやって、生きても良いんだよ。』




優しい表情を見せる天使さんは、どこか悲しそうだった。









『私は、生きて欲しい。』






どうして…？



口元で消えていく言葉。








『あなたを待ってる人は、たくさんいる。』




パッと現れた映像は病室で私が寝ている姿。


隣で手を握っているのは、




「っ、テミン君…」








『どうする？』









答えは、出た。








「生きます。」




彼に会いたいって、思った。





『そう来なきゃ！』




待ってて。


テミン君。



.

279　境目→←277　境目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す