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あの日から。

カフェで2人を見てから。

どれだけ抑えても心が落ち着かない。















「はぁ……」

疲れた。最近疲れすぎている。主に心労。

原因は言わなくても分かっている。

今日と明日はオフだからとTwitterでも言ったし配信でゼミ生にも伝えた。そんな日に昼間っから酒を飲み始めるぐらいには疲れている。

駄目だって分かってる。僕達は親友だ。そのラインを超えたらこの関係が崩れてしまうのなんて分かりきっている。

でも、もういっそ否定せずに飲み込んで開き直って、そして黙っている方が楽なんじゃないかな、



「はぁ………初恋は実らない、か……」



こんなこと考えている時点でアウトか。




いつからだろう。

いつから、僕は僕の親友をそんなふうに見るように、

「…………ぼくの、って。勝手な独占欲かよ気持ち悪い…」

ボトルの酒はどんどん減っていく。

つまみも何も無しで飲んだから酔いが回るのが早い。

つまみ…Aの、手料理が食べたい。

昔は、週一で作ってもらって、一緒にご飯食べて。

今の僕からしたら羨ましすぎる光景だ。

いいなぁ、食べたい。

今、その席に一番近いところにいるのは不破さんなのかな。

それとも、もう座ってる?

「うぅ…、」

やだ、やだやだ、

A……



















と、思っていたら。Aの家の前に来てしまっていた。

酔っ払った思考ではろくなことを考えないな。

外の風にあたったからか少し酔いは冷めていた。





でも、この目の前のインターホンを鳴らしたら、

Aに会える…?





今だけ、今だけお酒のせいにさせて。

そう願いながらスッと指を動かした。

でも、

「あれ!先生じゃないっすか!」

「え」

出てきたのは不破さんで。


なんで、


なんで…



「不破くん?リヴィ?」

パタパタと部屋の奥からAが出てくる。

この前まではさん付けだったじゃないか。

「あ!Aちゃんもしかしてオリバー先生となんか予定あった?マジごめん!俺すぐ帰るわ!」

「え、ああ。今日はありがとう不破くん。また。」

「またね!お邪魔しました〜!」

名前で呼ばれてるし。

なんで、僕が一番近いところに居たのに。

駄目だよ、こんな酔っ払った男と君を二人きりにするのは危険だ。

「ごめん、帰るよ」

ふたりきりの玄関で背を向けてドアに手をかけた。

「待て」

なのに君は僕を引き止めるのか。

勘弁してくれ。








【逃げ出したい】

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作品ジャンル:恋愛
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bd(プロフ) - キッカさん» 私も思いましたが母がしていたので笑 美味しいんですよ…これからもよろしくおねがいします! (2022年7月8日 7時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
キッカ(プロフ) - 土鍋に油入れて炒め物!?と思ってしまいましたが関係なく教授とキャメロンさんが幸せそうなのでOKです…!続編も今読ませてもらってます!これからの展開も楽しみです! (2022年7月7日 17時) (レス) @page45 id: a720bcf40a (このIDを非表示/違反報告)
bd(プロフ) - 春瀬さん» ありがとうございます!続編も引き続きよろしくおねがいします! (2022年7月7日 16時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
春瀬(プロフ) - 素敵な物語をありがとうございます!みるみる引き込まれました。続編も楽しみにしています! (2022年7月5日 9時) (レス) @page50 id: eab317b5b8 (このIDを非表示/違反報告)
bana(プロフ) - みみさん» ありがとうございます!そう仰っていただけると幸いです! (2022年4月5日 0時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:bd | 作成日時:2022年3月12日 0時

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