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外で鳴く小鳥の声を聞いて「遅刻だ!」と飛び起きると同時に頭痛や吐き気が襲ってきた。

頭を抱えながら今日は配信も大学もなかったことを思い出す。段々と昨日の記憶も蘇ってきた。そう、昨日やっとやることに切りがついて、僕はみんなと飲んでて、それで…

ピーンポーン

誰かがインターホンを鳴らした。誰だろう、レオス君か誰かが来てくれたのかな。

「えっ」

確認すると玄関の前にはにじさんじの誰でもなくAさんが立っていた。どうしたのだろうと思いながら姿見を見て軽く髪などを整えて玄関を開けた。

「あ、生きてた。おはようございますオリバーさん」

「え?お、おはようございます…」

彼女は鍋を抱えて立っていた。鍋…?と疑問に思っていると
それを差し出してきた。

「味噌汁作りすぎちゃって。少しだけ豚肉も入ってるからほぼ豚汁だけど。お裾分けだよ。」

どうぞ、と押し付けられるように渡された鍋を、続けられた言葉に僕は落とすかと思った。

「で、二日酔いの具合はどうかな」

「えっ!?」

もしかして僕は昨日何か彼女にしてしまったのだろうか。まさか部屋を間違えて…?と慌てているとそれが分かったようで少し笑いながら昨日のことを話してくれた。家の鍵はスペアがあるのを確認してローレン君が持っていてくれているそうだ。

「あぁ…いや、お恥ずかしい……すみませんご迷惑を…」

「ふふ、何、大したことないよ。」

「いやでも、料理まで…」

「本当に作りすぎちゃっただけなんだ。受け取ってくれ」

「ありがたく戴きます」

「それじゃあ、しっかり休むんだよ。」

それだけ言うと彼女は隣の部屋に戻っていった。僕は部屋に戻ると鍋を火にかけ温め直しながらローレン君たちに連絡を入れる。レオス君からはすぐにお小言の返信がきた。昨日あまり会えなかったが元気なことがわかって笑みが溢れる。

温めた鍋から味噌汁…豚汁?を器に入れて「いただきます」と食べ始める。


「ん、」

はぁ〜美味し〜…………

二日酔いに水分と塩分、ビタミンBが染み渡る。それだけじゃなくて普通に美味しい。Aさん料理上手なんだなぁ…

昨夜は酒ばかり胃に入れていたのもあってお腹が空いていた僕はすぐにお代わりをしに席を立った。


「あ、」



暫くすると鍋の中身はすっかり綺麗に無くなっていた。




【見事に胃袋を掴まれた】

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作品ジャンル:恋愛
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bd(プロフ) - キッカさん» 私も思いましたが母がしていたので笑 美味しいんですよ…これからもよろしくおねがいします! (2022年7月8日 7時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
キッカ(プロフ) - 土鍋に油入れて炒め物!?と思ってしまいましたが関係なく教授とキャメロンさんが幸せそうなのでOKです…!続編も今読ませてもらってます!これからの展開も楽しみです! (2022年7月7日 17時) (レス) @page45 id: a720bcf40a (このIDを非表示/違反報告)
bd(プロフ) - 春瀬さん» ありがとうございます!続編も引き続きよろしくおねがいします! (2022年7月7日 16時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
春瀬(プロフ) - 素敵な物語をありがとうございます!みるみる引き込まれました。続編も楽しみにしています! (2022年7月5日 9時) (レス) @page50 id: eab317b5b8 (このIDを非表示/違反報告)
bana(プロフ) - みみさん» ありがとうございます!そう仰っていただけると幸いです! (2022年4月5日 0時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:bd | 作成日時:2022年3月12日 0時

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