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早朝。
誰もこんな時間には動き出さないだろうと踏んでいくつかあるうちのセーフハウスへ帰宅したら。
ガチャリ、と隣の部屋のドアが開いた。
「あれ?貴方は…」
「ふふ、見つかってしまった。おはようございますオリバーさん。」
「Aさん…!お隣さんだったんですか!?人が住んでる気配がしないからてっきり空き部屋だと…」
「ここ以外にいくつか部屋を持ってるんだ」
凄いなぁとこぼす彼はスーツ姿で、どこからどう見ても今から出勤という感じだ。こんな朝早くから大変なことだ。
「今から大学かい?」
「ええ、論文の提出期日も迫ってますし仕事も山積みで…でも今日やっと片付きそうですよ。」
「それは大変だ。時間をとってすまないね。頑張って。」
「ありがとうございます。では」
まだ眠いのだろう、ゆったりと歩き出して彼は大学へ向かっていった。教授というのも大変だな。
さて、私は久方ぶりのまとまった休みを堪能すべく、まずは仮眠を取ることとしよう。そうしたら昼は外食をして、買い物に行って服と食材を買って。久しぶりに料理を楽しもうか。
・
・
・
「作りすぎた…」
夜、出来上がりすぎた作り置きとお菓子を見て少しため息をつく。ついついのめり込むと時間を忘れてしまう癖は健在らしい。大好きな酒に合うものもちまちま作っていたらこれだ。
時計の短針も既に12に差し掛かっている。
「…?ん?外か…?」
ふと外が騒がしいことに気づいた。どうやら知り合いもいるようであまりにも煩い声が気になって玄関を開けた。
「どうした、ローレン。」
「あ"!え"ぇ!?あんたここに住んでんの!?」
「なんでもいいですからぁ〜!早く鍵を出してくださいー!!僕一人じゃオリバー君支えるのギリギリなんですからぁ〜!!!」
見ると酔い潰れたオリバーさんを、白衣を着た眼鏡の男性レオスさんが支えており、ローレンはオリバーさんのバッグから家の鍵を探していた。とりあえず私はレオスさんを手伝う為に外に出た。
3人がかりでどうにか彼を彼の家のベッドまで運んだ。190の大男は伊達じゃないな。
どうやら仲のいいメンツ、まあ日本でエデン組と言われているメンツだろうが、酒を飲んでいたらしい。疲れもありいつもより酒のペースも早く、そのせいで飲みに遅れたレオスさんが会ったときにはすでにベロベロだったそうで。彼が潰れるなんて一体どれだけ飲んだんだか。
彼はそのまま何も知らぬと幸せそうな顔で眠りこけていた。
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bd(プロフ) - キッカさん» 私も思いましたが母がしていたので笑 美味しいんですよ…これからもよろしくおねがいします! (2022年7月8日 7時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
キッカ(プロフ) - 土鍋に油入れて炒め物!?と思ってしまいましたが関係なく教授とキャメロンさんが幸せそうなのでOKです…!続編も今読ませてもらってます!これからの展開も楽しみです! (2022年7月7日 17時) (レス) @page45 id: a720bcf40a (このIDを非表示/違反報告)
bd(プロフ) - 春瀬さん» ありがとうございます!続編も引き続きよろしくおねがいします! (2022年7月7日 16時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
春瀬(プロフ) - 素敵な物語をありがとうございます!みるみる引き込まれました。続編も楽しみにしています! (2022年7月5日 9時) (レス) @page50 id: eab317b5b8 (このIDを非表示/違反報告)
bana(プロフ) - みみさん» ありがとうございます!そう仰っていただけると幸いです! (2022年4月5日 0時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:bd | 作成日時:2022年3月12日 0時