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「はぁ…」
もうずっと彼女とは会えていない。
作り置きはとうに食べきってしまった。
いつの間にかメールを送ってもメアドを変えたのか、彼女に届かず僕のところに戻ってきてしまうようになっていた。
僕たちの関係は、縁は
そんなに希薄だったのだろうか
そんなはずは無いと言い聞かせて、今日も味噌汁を作る。
◇◆◇◆◇◆
私の職業、情報屋とは危険性の高い仕事だ。
にじさんじに入ることを目指す以上、まずこの仕事のかたをつけなければならない。
私の顧客は多岐にわたる。
公的機関は勿論のこと、裏社会や一般人だっている。
取引した情報は様々なことに使われた。
昇進、汚職、事件のもみ消し、不倫や浮気の証拠。
即ち、私そのものに価値があると同時に、私そのものが爆弾になる可能性を秘めている。
「さて…上手くいくかな。」
外部の協力を得て、片っ端から私の情報を消していく。
途中で危ない人達に気付かれないように。ひっそりと。
私なんてもとからいなかったかのように。
中々に骨が折れる。
◇◆◇◆◇◆
家で一人、彼女のことを考えていると、静寂を破るようにスマホが鳴った。
「もしもし?」
『あっエバさん!?』
誰だろうと思ったらローレン君だった。
随分焦っているようだけど、どうしたんだろうか。
『Aさんのことなんすけど、』
「…は?」
急いでローレン君の元へ向かう。彼が伝えてくれた場所に着くと、そこは正に‘現場’だった。封鎖されたその奥の地面は広く赤黒い色に染まっている。
「ローレン君!!!」
人混みの中に見慣れた赤髪を見つけ即座に駆け寄った。
「エバさん…!」
「どういうことですか!?」
彼は辛そうな顔を隠さないままに口を開いた。
「電話で伝えた通り…A・キャメロンは死亡と断定された」
【信じたくない】
「そんな……」
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bd(プロフ) - キッカさん» 私も思いましたが母がしていたので笑 美味しいんですよ…これからもよろしくおねがいします! (2022年7月8日 7時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
キッカ(プロフ) - 土鍋に油入れて炒め物!?と思ってしまいましたが関係なく教授とキャメロンさんが幸せそうなのでOKです…!続編も今読ませてもらってます!これからの展開も楽しみです! (2022年7月7日 17時) (レス) @page45 id: a720bcf40a (このIDを非表示/違反報告)
bd(プロフ) - 春瀬さん» ありがとうございます!続編も引き続きよろしくおねがいします! (2022年7月7日 16時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
春瀬(プロフ) - 素敵な物語をありがとうございます!みるみる引き込まれました。続編も楽しみにしています! (2022年7月5日 9時) (レス) @page50 id: eab317b5b8 (このIDを非表示/違反報告)
bana(プロフ) - みみさん» ありがとうございます!そう仰っていただけると幸いです! (2022年4月5日 0時) (レス) id: acb9b65eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:bd | 作成日時:2022年3月12日 0時