好きなのに (D.S) (ページ7)

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epi7 ページ7

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キーンコーンカーンコーン

そんな事考えているうちに授業が始まった

1限、2限、3限と何事もなくすぎていき、

4限目の授業も半分くらい過ぎたころ、

恋愛小説のように好きな人が後ろからちょっかい出してくるわけでもなく

大毅の方が席は後ろのため眺めることもできなくて、

窓際という特権を活かして、空をぼーっと眺めていると

｢なあ、A｣

隣の席の流星が話しかけてきた

『んーー？』

ポカポカした天気のした、半分寝そうになりながら答えると

流星の口から、寝起きなんか吹っ飛ぶような言葉がでてきた

｢しげな、好きな人おるんやって｣

しかも先輩なんやて

なんて私の気持ちなんか知らない流星が耳を疑うような言葉をスラッといいのけた

一瞬何を言っているのか理解出来なかった

あいつが？好きな人？17年間好きな人のすの字も聞いたことなかったのに？

『りゅ、流星またまた～。そんな冗談はい言って、はははっ...』

動揺が隠せなかった

上手く笑えなかった

大毅に好きな人が出来るなんて想像もしてこなかったから

｢嘘じゃないねんて、相手なサッカー部のマネさんなんよ！｣

俺らでくっつけてやろうぜ！

なんて、聞きたくない情報が次から次へと頭の中に入っていく

『そう、なんだ。』

今できる精一杯の返事をすると

キーンコーンカーンコーン

いつのまに時間が経っていたのだろうか、
返事をしたと同時に授業が終わる鐘がなった