お兄ちゃんだから…

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勝利side




健｢おはよー…ねっむぃ……｣

健人くんがいつも通り少し遅い時間に楽屋に入ってきた。

…あれ？でも風磨くんがいない。
いつも一緒にくるのに…
と思って聞いてみると


勝｢健人くん、風磨くんは…？｣

健｢あんなやつ知らない！｣


と、むくれていた。

喧嘩、っぽい？かな？
倦怠期は過ぎたはずなのに…(笑)

でもいつもすぐに仲直りしてたから今回もそんなに気にしてなかったのがいけなかった。

風磨くんが全部背負ってたなんて…
まだこの頃は思ってもいなかった。



聡｢健人くん健人くん！｣


バタンｯ と勢いよく楽屋のドアをあけて
聡とマリウスが入ってきた。


健｢お！おはよう松島！｣

聡｢うん、おはよう！…じゃなくて、そんなことより風磨くんが熱だしたって…休みの電話がきてたって…｣

健｢…へぇー｣

マリ｢なんか今日の健人くん冷たい！｣

健｢風磨が悪いんだし！…で？今日の撮影無しって？｣

マリ｢もうっ…また喧嘩しちゃったの？｣



マリウスもさほど気にしてない。
だっていつもの夫婦喧嘩、みたいなものだもん(笑)

…でもちょっと羨ましいなぁなんて思ったり。



聡｢めったに熱なんてださない風磨くんが…と、とりあえず撮影ないしお見舞いに行かない？｣

勝｢松島が慌ててどーするの(笑)…マリは行くとして、健人くんはどうしますか？｣

健｢いってらっしゃーい(笑)｣

勝｢はいはーい…｣




この時点でいつもとは違うことに気づいた。
いつもなら喧嘩しててもお互いの心配だけはしてて、
自分より相手の方が大切、みたいな
感じだったのに…


健人くんが行かないのもめずらしいけど、
まず風磨くんが熱だすのもめずらしい。



なにかあったのかな？

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