決着 ページ32
「ククク…自ら攻撃を受けるとは血迷ったか?!だが、次は覚悟しろよ…もうお前には……」
「フッ…クク…ククク…」
「ははは!そんなに恐ろしいか?!今楽にしてやるからな!」
「「「!!!」」」
「む?!なんだ?!奴がさかさに…?!こ、これはぁ?!」
ようやく玄武は、逆さまになっていたのは蔵馬でなく自分だったことに気付いた。
「「ギャハハハハハハハハ!でけー○○○○だなオイ!!」」
玄武を指差し、爆笑する幽助と桑原。
かりんは呆れたように目を伏せる。
「は?!な、ないぞ!!キ、キサマまさかまさかオレのォ!!」
「…探し物はこれですか?」
蔵馬の手には赤い石。
「はぁあ!それェェエ!」
「これがバラバラになった体を元に戻す司令塔の役目をする中枢岩ですね。
たくみにオレの目から隠してはいたが、パワーを出す時に光るのは見逃さなかった……隠そうとするものを見つけるのは得意なんだ。本業は盗賊だからね。」
「あぁ!待て!!それを傷つけるなぁ!!」
「…断る。」
ズパッ!
石は空中で、真っ二つになった。
「グェェェェ!」
玄武は今度こそコナゴナに砕け散った。
「やったぜ!ザマーみろ!」
「……くっ!」
『蔵馬!』
案外傷が深かったらしく、蔵馬が傷を負った部分を手で抑えながら膝をつく。
「蔵馬にこれ程の深手を負わせるとは…」
『無茶ばっかりするんだから……とりあえず進みましょう、歩きながら私が治すわ』
5人は歩き出す。
かりんは蔵馬を支えつつ、蔵馬の腹部に手をかざした。少しずつ傷が塞がっていく。
「最近治してもらってばかりですね……ありがとう、かりん」
『こっちは気が気じゃないのよ?
治癒能力が低下しないために傷を少し残しておくわ。無理は禁止。残りの3匹は私たち4人で戦いましょう』
「なーに次の相手は俺にまかせとけ!!」
「蔵馬が勝つまでびびりまくってたくせによ」
「うるせ!イキナリで驚いただけだ!!」
桑原の言葉をスルーして幽助がかりんに話しかける。
「にしても、かりん!こんな短時間でここまで傷を治すなんて、お前スゲーんだな!」
『……元々、私の種族は回復術と結界に長けていたからね。でも私は、戦闘能力の方が高く生まれてきてしまった……だから、これでも種族の中では治癒能力は低い方よ』
「おめーの回復術で下なら他の奴らどんだけすげーんだよ……」
『ふふ、どうなのかしらね』
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作者名:唯那 | 作成日時:2017年6月20日 20時