迷宮城 ページ29
そう叫ぶと、生物に切り傷を負わせ飛影がレバーを上げる。
「ヤツらに言っておけ！！
お前らこそオレの子分になるなら命だけは許してやる
命ごいをするなら今のうちだとな！！」
生物は悲鳴をあげて飛び去って行った
「大丈夫か浦飯」
「血管ぶっちぎれるかと思ったぜ…助かったぜ飛影！！サンキュー！」
幽助が飛影の肩を叩きながら続ける。
「ヒヤヒヤさせやがって役者だなオイ？
性格がワリーのは変わってねーみてーだな」
「…フン
別に貴様らを助けたわけじゃない！！かんちがいするな。頭数がいた方がヤツらを倒しやすいのはオレも同じだからな」
少し頬が赤くなっている飛影が言い捨てて先に進む。
「フッ…
彼流の礼のつもりなんだ
気にしないで」
『くすっ……素直じゃないんだから…』
飛影を追って4人も先に進んだ。
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「迷宮城っていうだけあって入りくんでんな」
「階段見つけて上に行こうぜ。親玉の部屋は最上階と相場が決まってっからな」
突然5人とは別の声が響く。
「幽助！！
こちら人間界のぼたんだよ
今んとこ混乱は起きてないよ」
「おっ」
幽助の霊界コンパクトだったようだ。
「パトロールの途中で15匹魔回虫を始末しといたよ」
「数千匹中の15匹か……焼け石に水だな。やっぱ早いとこ虫笛を奪って壊さねーと」
「魔回虫って奴は陰湿な心の人間にしか寄生しないからね、きっとそういう人間が少なくて寄生できずにオロオロしてたんだよ。
まだまだ人間もすてたもんじゃないねぇ…
あ、また一匹めっけ。
でも嵐の前の静けさかも知れないから用心しながらも早いとこ頼んだよ！」
「おう！」
通信が切れる。
「さて…まだ町は無事みてーだ、急ぐか。
あ……ところで蔵馬、かりん
四聖獣ってどんな奴らだ？
妖怪のことならオメー達の方がくわしいだろ」
「霊界が彼らを魔界に封じこんでいることからもわかるように危険な連中だよ」
『かなり人間離れしてるから驚くかもしれないわね』
「おほめの言葉ありがとうよ」
「！！」
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作者名：唯那 | 作成日時：2017年6月20日 20時
