desk41 ページ41
ｰアヤｰ
泣き出したチカちゃんを見て、いてもたってもいられなくなった。
「っ、」
ｾﾌﾝ「アヤ？！」
気がつけば、教室を駆け出して、音楽室に向かって走っていた。
音楽室内では、合唱部の子達が楽しそうに騒いでいて、私が入ったことには気付いていない。
『あはははは！！めっちゃ哀れだったよね！』
『ホントウケるww』
『珍しく逆ギレしてねぇ？ww』
『全然怖くないっての！ww』
『これでもう部活に来ないでしょww』
『最高ww』
怒りで震えるっていう経験を今初めてした。
「チカちゃんにっ…！」
『は？誰あんた。』
そう言ったのは、いつだったかチカちゃんのお弁当をめちゃくちゃにした先輩。
あの日私は、チカちゃんに何もしてあげられなかった。
あの日私は、彼女を傷つけた。
もう、どう転んでも良い。
あの日のような後悔は二度としたくないから。
「チカちゃんに…っ
何をしたのっ…！！」
力の限り叫んだ。
『何をしたかって？別に何もしてないわよ？
ねぇ？』
周りからはくすくすと笑う声。
床に広がっているのは、バラバラに引き裂かれたたくさんの楽譜だった。
その切れ端に、綺麗な文字で名前が書いてある。
"チカ"
「っ、」
離れた場所に放り出されている1枚のＴシャツ。
「これはっ…？」
『近々ある合唱部の演奏会のＴシャツよ。』
『部員全員の名前が書いてあるの。』
クスクス…
再び笑いが起こる。
『今日配られたの。すごいでしょ？これはパンスフレット。』
床から拾い上げられたパンフレット1冊。
「っ…」
クスクスクス…
でも、気付いてしまった。
『あの子が激怒するから私達もキレちゃって。
楽譜破いたのww
ね？』
『そうそうあの子が悪いのよ。』
「…チカちゃんは、どうして怒ったんですか…。」
『名前がないからよ。
パンフレットにも、Ｔシャツにも。』
『わざとじゃないのにね。』
『間違えることくらいあるわよ。ねー？』
クスクスクス…
ぐしゃり
私の手の中のパンフレットが形を変えた。
「チカちゃんがっ…！」
泣きたいのはチカちゃんなのに、
涙が止まらなかった。
「チカちゃんが、どんな思いでココにいたと思ってるのっ…！！！」
彼女はどれだけ苦しかったのだろうか。
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あやテテ(プロフ) - りんさん» ありがとうございます！心からあの3人に守られてみたくて書いちゃいました笑コメントありがとうございました！ (2019年8月20日 2時) (
レス) id: 62409e4653 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ジョイナカワイイね、三銃士かっこいい！ミュージカルみたい (2019年8月19日 8時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやテテ
| 作成日時：2018年5月20日 15時
