卒業

・ ページ23

-アヤ-




いつもと同じ終礼。




先生「じゃ、気を付けて帰れよ〜。」




いつもと同じ先生の声。



友人「アヤちゃん、バイバイ！」

「バイバイ。」



いつもと同じ友人との会話。



違うのは、



TH「じゃ、俺バイト行くね。」

「うん。なんかごめんね。」

TH「じゃあね。」

「バイバイ。」




JM「バイバイ、テヒョナ。






じゃ、パフェ食べ行こう！」

「うん。」




今日、隣りを歩くのは






彼氏じゃない人。






忘れられない人。









JM「楽しみだね〜。」

「太りそう…。」





多少空いた微妙な距離感も





店員「いらっしゃいませ〜。」

「ねえ、待って。やっぱりこのケーキ食べたい！」

JM「俺はこっちのアイスにする。」





結局は同じものを一緒に食べないそんな距離感も








全部。




お互いが保っているもの。






近づきすぎないように。






JM「おいし〜。ここ来て正解だわ。」

「ホントだ！すっごい美味しい。」

JM「はは。太るぞ〜アヤ。」

「やめてよ。」




あの頃とは違う関係だと忘れないように。





「今度は、テヒョンと来よっかな」

JM「……。」




時々出すテヒョンの名前は





私はテヒョンの彼女なんだと絶対に忘れないように。






ストッパーをかける。




なのに、ジミン君は




JM「ねえ、アヤ。」

「ん？」








JM「テヒョナのこと、好き？」









簡単にストッパーを壊してくる。







「好きだよ。あたり前じゃん。」

JM「…そっか。」





言った後のこのもやもやは何だろう？






もしかして、私……








気持ちが揺れてる……？









違う。大丈夫。







「大好きな、私の彼氏。」







久しぶりに会って動揺してるだけ。





JM「そう…。」






ねえ、だからそんな顔しないで。




「っ…」







テヒョンに会いたい。

THE PAST→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す