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朝から曇りのない笑顔を見せる彼女に、嫌味の1つも言う気を削がれたニュートは腕にテディを抱えたまま、ようやくベッドから降りた。


『さ、顔洗って、その可愛い寝癖も直してきてね。そしたら朝ご飯にしよう』


ぐいぐいとニュートの大きな背中を押して洗面所に突っ込んだAは、キッチンに向かい卵液につけておいたフランスパンを取り出す。


よく染みていることに彼女は1人、満足そうにうなづいた。


フライパンに点火。杖を緩く振れば何処からかバターが現れてフライパンの上を滑り出す。


十分に温まったフライパンにフランスパンを乗せていく。勿体無いから卵液も上からかけてしまえ。


じゅぅ、と甘い香りをたてるフライパンに蓋をしてちょっぴり待つ。


この頃にはニュートがさっぱりした顔でテーブルについていた。
彼が杖を振ると、2つのティーカップとアールグレイの入ったポットがテーブルに並ぶ。


パンを両面焼いてしっかり焼き目を付けたAが、空中で皿に乗せ、粉砂糖とミントを飾り付けながらニュートの目の前に滑らせた。
その後を追うように彼の目の前にも同じセットを置く。


サラダボウルと取り皿、フォークにメープルシロップも同様に。


置き忘れが無いか確認してから、Aはようやく席に着いた。


テディから銀のフォークを遠ざけるニュートに笑いながらメープルシロップをフレンチトーストにかける。


『ニュートのにもかけちゃっていい?』

「あぁ、うん、お願い…って多くない?」

『最近頑張ってるニュート先生にご褒美』


ぱちん、と茶目っ気たっぷりに片目を瞑って見せる。彼女のブロンドの睫毛が揺れた。


そんな彼女に何か言うわけでもなく軽く笑ってみせたニュートは、テディを腹に抱えたまま片手で朝食を食べることに決める。
少し行儀が悪いが、ここには妻と自分しかいないのだからいいだろう。


「全く、テディには困っちゃうよ」

『そう?君、凄く嬉しそうな顔してるけど』

「…」


ニュートがAに口で勝てたことはない。
今回も同様で、急に口を閉じてフレンチトーストを頬張る彼をAは愛おしそうに見つめて紅茶を啜った。



いつもと変わらない光景だった。



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木菟(プロフ) - まいまいさん» ほんとですか…!!ほっとしました…もしよろしければ続編の方もご愛読下さると嬉しいです!ありがとうございました! (2022年5月19日 22時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - ありがとうございます!すごく素敵で良かったですˊᵕˋ♡ (2022年5月15日 15時) (レス) id: 2c18e857c2 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - kikuchi51さん» kikuchi51様、コメント、ご愛読ありがとうございます!!勿体無いお言葉です…ありがとうございます……!!!アンケートを作成しましたので、是非ご投票お願い致します! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - まいまいさん» お待たせしましたー!ぐだぐだした終わり方で申し訳ない……リクエストありがとうございました! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございますー!ぐだぐだしたプロポーズが彼らしいかななんて……原作ではどうティナちゃんとくっつくのか楽しみです! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木菟 | 作成日時:2022年4月23日 20時

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