MyVenus. ページ36
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「きみは、女神さまみたいだ」
ニュートはAを見上げて言った。
彼女の柔らかな太ももに自身の頭を乗せ、傷だらけの手を伸ばして春風に靡くAの髪をそっと梳く。
Aは今にも咲きそうな蕾のように、身を捩って笑った。
『なあにそれ。私、そんなに大きな存在じゃないと思うけどな』
「ううん、僕にとってはすごく大きいよ。この世で1番だ」
『あら、今わたし口説かれてる?』
「ずっと前からさ」
Aの髪を撫でていた手を、自分の腹の上に戻す。すると今度は、Aがニュートの頬に白魚のような指を滑らせ始めた。
彼女はニュートのそばかすがお気に入りで、1日に何度もそこにキスを落とす。
『そろそろ足が痺れてきたのだけど』
「それは失礼。僕の頭は平均より重いみたいだね」
『あーらそう。動物学者様は詰まってる脳味噌の量が多いのね』
くすくすと笑ったAは上半身を芝生に預け、髪が汚れるのも気にせずに横になった。
途端に彼女の後ろに隠れていた太陽が顔を出して、その光がニュートの色素の薄い瞳を直撃する。
思わずぐぅ、と声をもらしたニュートは、日差しから逃げるようにAの隣に寝転んだ。
鼻が触れ合いそうな距離に、意味もなくけらけらと笑い合う。
『ふふ、好きよ、ニュート』
「僕も好きだよ」
彼の輪郭をなぞるAの手を、ニュート自身の大きな手が包み込んだ。
僕は彼女に生かされている。
僕自身を形造るのは何兆にも及ぶ細胞だけど、皮膚は4週間、血液は4ヶ月、骨は4年で新しいものに入れ替わるわけで、4年前の僕と今の僕は別人だ。
でも、Aの持つ情報が、僕の中身を保ってくれている。支えている。君を愛するということを可能にしてくれている。
ニュートは心の底から、本気でそう信じていた。
ニュートの厚い唇が、Aの小さな唇を啄む。
「ねぇ、ずっと一緒にいてね。ぼくのめがみさま」
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木菟(プロフ) - まいまいさん» ほんとですか…!!ほっとしました…もしよろしければ続編の方もご愛読下さると嬉しいです!ありがとうございました! (2022年5月19日 22時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - ありがとうございます!すごく素敵で良かったですˊᵕˋ♡ (2022年5月15日 15時) (レス) id: 2c18e857c2 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - kikuchi51さん» kikuchi51様、コメント、ご愛読ありがとうございます!!勿体無いお言葉です…ありがとうございます……!!!アンケートを作成しましたので、是非ご投票お願い致します! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - まいまいさん» お待たせしましたー!ぐだぐだした終わり方で申し訳ない……リクエストありがとうございました! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございますー!ぐだぐだしたプロポーズが彼らしいかななんて……原作ではどうティナちゃんとくっつくのか楽しみです! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木菟 | 作成日時:2022年4月23日 20時