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しばらく硬貨を使ってテディと戯れつつ写真を撮っていた彼女は、ようやく満足したのかまたしてもぺこりと綺麗におじぎをする。
『ありがとうございました。まさか貴方が魔法動物学者さんだったなんて！今年の運全て使い果たした気がするわ！』
「そ、それは良かった…あの、そんなにお辞儀するのやめてくれないかな？慣れてないんだ」
『あ、ごめんなさい。日本に長くいたものだからつい』
「に、日本…!?じゃあもしかして河童とか、」
『写真ありますよ。…ご覧になります？』
「ぜひ」
ぐいっと身を乗り出した僕に差し出されたのは、一冊の分厚い本だった。表紙では、河童らしき生き物が大きな水飛沫を立てる。
「これ、もしかして貴方が撮った写真集…？」
『そうなんです！宜しかったら差し上げます』
「え、いいの…!?うわ、すごく若いのに本を出版してるだなんて凄く尊敬するよ！僕も今魔法動物に関する本を出すために旅してるんだ」
『旅…』
知識として知ってはいるけど、実際には見たこともない動物たちの素晴らしい写真に目を奪われる。
新しい道具をここまで使いこなして、本まで出版してしまうだなんて。彼女は一体何歳なんだろう。10代くらいだろうか。多く見積もって17歳？
『そういって頂けてとても光栄です。でもその本、母国では全く売れなくて…』
「え、どうして？そんな理由が見つからない」
『日本は保守的な国ですから。だからイギリスに来たんです！』
スキャマンダーさん！と突然コミナトさんが両手を床につけ、深々と頭を下げた。その行動の意味はよくわからないけど、大袈裟なことをされているのは分かる。
『お願いします！貴方の旅に同行させてくださいませんか！』
彼女の高い声が僕らの鼓膜を劈き、テディがぴゃっとその場から離れた。
暫くの耳鳴りに耐えた後、僕はそっと口を開く。
「ご、ごめん。それは無理だよ」
『どうしてですか…!?』
「だって君、未成年でしょ？未成年連れ回したら僕、捕まっちゃうよ。日本では違うのかもしれないけど…」
『私26です』
「えっ」
なんていうのが、僕らの出会いだった。
*
『まさか撮られる側に回るなんて…』
「よく似合ってるわ。綺麗よ、A」
『はは、ありがとラリー…』
「ウーン、もっと自信持って！」
『だって手元にカメラが無いなんて落ち着かないよ…』
「我慢なさい！さ、そろそろ入場よ！ニュートが待ってるわ、花嫁さん」
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これも長編候補…
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木菟(プロフ) - まいまいさん» ほんとですか…!!ほっとしました…もしよろしければ続編の方もご愛読下さると嬉しいです！ありがとうございました！ (2022年5月19日 22時) (
レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - ありがとうございます！すごく素敵で良かったですˊᵕˋ♡ (2022年5月15日 15時) (レス) id: 2c18e857c2 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - kikuchi51さん» kikuchi51様、コメント、ご愛読ありがとうございます！！勿体無いお言葉です…ありがとうございます……!!!アンケートを作成しましたので、是非ご投票お願い致します！ (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - まいまいさん» お待たせしましたー！ぐだぐだした終わり方で申し訳ない……リクエストありがとうございました！ (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございますー！ぐだぐだしたプロポーズが彼らしいかななんて……原作ではどうティナちゃんとくっつくのか楽しみです！ (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木菟 | 作成日時：2022年4月23日 20時
