ページ ページ25
**
ニュートは駄々っ子のように鉄格子にしがみ付いた。ようやく椅子から腰を持ち上げたAは、鉄格子越しにニュートのそばかすの頬に指を滑らせる。
『そう、そうよね。私がゲラートを愛してこの牢屋に入ったように、あなたを愛しているならここから出ないとフェアじゃないわ』
「なら…!!」
『ええ、ここから出るわ。…でも、鍵はゲラートが持っているの。首からぶら下げてて…』
「大丈夫、任せて」
不安そうに揺れる群青の瞳を安心させるように、出来る限り優しく微笑んだニュートはジャケットの胸ポケットを軽く叩いた。
そこから嫌そうに、先ほども活躍したボウトラックルのピケットが顔を出す。
「そんな顔するなよピケット。お前だけが頼りなんだ」
『まぁ、その子は…』
ピケットがニュートの手のひらで嫌々解錠しているのをAがじっと見つめる。
『たしか、ボウトラックルね?貴方のことが一等お気に入りの』
「あ、そ、そうだよ。驚いた。よく覚えてたね」
『もちろんよ。とても可愛いもの』
かしゃん、牢屋の鍵が開いた。恐る恐る、まるで生まれたての麒麟のように牢の外へ出てくるAの華奢な体を、ニュートは思い切り掻き抱く。
彼女の真っ白なワンピースに皺ができる。
「ずっと、探してたんだ」
『心配かけちゃったのね』
「そうだよ。ほんとに、ほんとに心配したんだ……無事でよかった」
『…ありがとう、ニュート』
*
「それじゃあダンブルドア先生、Aをよろしくお願いします」
『ね、ねぇニュート?やっぱり先生はお忙しいからご迷惑じゃないかしら…?』
「だめ。前から思ってたんだ。君はふらふらしすぎ!」
『でも、』
「いい?変な人にはついていかないこと。それから他人ばっかり愛してないで、自分のことも愛すること」
『……分かったわよ、ママ』
**
長い…!纏める能力がほしい…
リクエストありがとうございました!
201人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
木菟(プロフ) - まいまいさん» ほんとですか…!!ほっとしました…もしよろしければ続編の方もご愛読下さると嬉しいです!ありがとうございました! (2022年5月19日 22時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - ありがとうございます!すごく素敵で良かったですˊᵕˋ♡ (2022年5月15日 15時) (レス) id: 2c18e857c2 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - kikuchi51さん» kikuchi51様、コメント、ご愛読ありがとうございます!!勿体無いお言葉です…ありがとうございます……!!!アンケートを作成しましたので、是非ご投票お願い致します! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - まいまいさん» お待たせしましたー!ぐだぐだした終わり方で申し訳ない……リクエストありがとうございました! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございますー!ぐだぐだしたプロポーズが彼らしいかななんて……原作ではどうティナちゃんとくっつくのか楽しみです! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:木菟 | 作成日時:2022年4月23日 20時