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白い椅子に座り、白い背表紙の本を閉じた彼女はゆっくりとニュートの方へ体を向ける。
気が滅入りそうなほど白だらけのこの空間で、Aの真っ青な瞳がやけに目立っていた。
ニュートは出来るだけ彼女のそばへ行こうと鉄格子に近づく。
『ゲラートは捕まっちゃったのね』
名前であのグリンデルバルドを読んでいることに僅かに眉をひそめるが、ニュートは「うん」と肯定を示す。
そう、と彼女はプラチナの睫毛を伏せた。
悲しみでも怒りでもない。ただただ残念そうに。
「さぁ、ここから出よう。こんな真っ白な部屋…気が参っちゃいそうだ」
『…できないわ』
まさか拒否の言葉が返ってくるとは思わなかったニュートは、キツネに摘まれたような表情を浮かべる。
そんな彼をくすくす笑うAは依然ピュアなままだった。真っ白なこの部屋のように。
「どうして」
『だって私、犯罪者なのよ』
「人を殺したの?」
『いいえ。でも、ゲラート・グリンデルバルドの手先ってだけで犯罪者だわ』
「君は利用されてただけだよ。その優しさと能力を」
『違うわ。私は自分の考えをゲラートに押し付けていたの。すごく反省してる』
「そんなことない!君はグリンデルバルドを内側から止めようとしてただけだ」
ニュートの手があたり、がしゃんと鉄格子が音を立てる。「ぁ、ごめん、」と誤れば彼女は天使のように笑った。
その笑みはニュートの心臓をぎゅっと握りしめる。やっぱりこんな笑顔をする子は悪人なんかじゃない。選挙の場にAがいたら、麒麟は彼女に跪いたに違いないとニュートは本気で考える。
『…さ、もう行って。貴方を待ってる人が沢山いるわ』
「…だめだよ。君を連れて帰る」
『もうニュート、』
「僕が、君を連れて帰りたいんだ。お願い、僕と来てよ…」
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木菟(プロフ) - まいまいさん» ほんとですか…!!ほっとしました…もしよろしければ続編の方もご愛読下さると嬉しいです!ありがとうございました! (2022年5月19日 22時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - ありがとうございます!すごく素敵で良かったですˊᵕˋ♡ (2022年5月15日 15時) (レス) id: 2c18e857c2 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - kikuchi51さん» kikuchi51様、コメント、ご愛読ありがとうございます!!勿体無いお言葉です…ありがとうございます……!!!アンケートを作成しましたので、是非ご投票お願い致します! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - まいまいさん» お待たせしましたー!ぐだぐだした終わり方で申し訳ない……リクエストありがとうございました! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございますー!ぐだぐだしたプロポーズが彼らしいかななんて……原作ではどうティナちゃんとくっつくのか楽しみです! (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木菟 | 作成日時:2022年4月23日 20時